水合戦 ページ24
sideシルク
Aさんは、すぐ戻って来るので。っと、ワンちゃんと一緒に出て行ってしまった。
残された俺とモトキは、アイツに玄関横から庭に案内されて。芝生の上には切り揃えられた竹が幾つか転がっていた。
リョウ「よし。組立てるから、これ持て」
渡された三本の竹の下の方を持つように言われて、持っているとアイツは上の方をくるくるっと麻の紐で束ねて結んだ。
それを3つ作り、直線に並べると。半分に割ってあって中の節も取ってある竹を上に置いた。
リョウ「じゃあ、水流すぞー!」
ホースから勢い良く流れる水に、俺もモトキも何故かかけられる羽目に。
「なにすんだ!」
リョウ「汗流してやったんだ。よろこべ。」
「よろこべるかー!」
モトキ「めちゃっ冷たっ!」
夕暮れが近づいてるハズなに、蒸し暑さは相変わらずで。モトキが気持いいと言うのはわかるくらい、水は冷たかった。
ただ。やられっ放しはムカつくから。
「反撃じゃー!」
リョウ「ぎゃー!」
水道近くにあったバケツの中から2つの内の1つ水鉄砲を取ると、アイツ目掛けて発射する。子供が使うような小さな水鉄砲だけど、勢いは中々なモノでアイツの背中を濡らすには充分だった。
モトキ「よし!俺もー!」
「うわっ!」
モトキも水鉄砲を手に取ると、三つ巴の戦いに。
初対面なのに、彼氏かもしれないヤツなのに、なんかわかんねーけど、水掛け合って。ギャーギャー騒いでるうちに、Aさんのただいまと、ワン!っと言う鳴き声。
それから…
「「何してるのお母さん!楽しそう!混ぜてー」」
そう。アイツに駆け寄る2人の子どもに俺もモトキも手が止まった。
「は?お母さん…?お父さんの間違い、では?」
水を拭い、二度見する。
リョウ「は?馬鹿野郎。どっからどう見たらアタシが男に見えんだ。失礼だぞ、タラコ野郎。」
「「タラコ野郎ー!」」
ケラケラ笑う子どもに指刺される。
失礼はどっちだよ!って突っ込んでも子ども達の笑い声にかき消されていく。
なんだ?リョウは、男じゃない?女?は?
思わず、Aさんを見ると「大丈夫?派手に濡れてるね?」なんて。クスクス笑ってて。
シルク「ね、Aさん。アイツは、え?何?」
小川「何?って(笑)自己紹介もしてないで、遊んでたの?彼女は、鮫島涼子。私の幼なじみで、この家の家主。それからあの子達は男の子が陸で、女の子が海。正真正銘彼女の双子の子どもだよ。」
.
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まひろ(プロフ) - かなとさん» コメントありがとうございます。すいません。外すのを忘れてました。ご指摘感謝します。 (2019年10月19日 11時) (レス) id: 5f80a217b3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。ご本人様方にも迷惑がかかります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月19日 8時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ