朝ごはん ページ14
sideマサイ
「私にできる事ならなんでもします!」
シルク「なんでも?」
「はい!」
シルク「んじゃー…そうだなー…」
口の端をあげるとシルクはAさんの前にしゃがんでみせた。
シルク「朝飯作ってよ。俺、腹減った」
キョトンとするAさん。
シルク「何?なんかイヤラシイ事でも考えた?」
「ちがっ!だって、朝ごはんとか。そんな事でいいの?」
シルク「そんな事じゃねーよ。俺はAさんの作った朝ごはんが食べたいの」
「わかりました。作ります!」
シルク「やった!」
ガッツポーズするシルク。シルクのこういう所、敵わないなって思う。でも、ここはひとつ。俺もシルクを見習って。
「シルクの家に食材あんの?」
シルク「あ!ねーわ」
小川「じゃあ、買い出しっても、朝だし…」
「大丈夫、俺の家の食材使って。ただし、俺の分も作ってよ。Aさん。俺も被害者だから。」
被害者と言う言葉に弱いのか。スミマセンデシタ。って片言になりながら俺らに謝るとAさんは、腕まくりキッチンに移動した。
キッチンに立つAさん。隣に並んで立つとなんか、新婚みたいじゃね?ってにやけそうな顔に全力で力を入れた。
小川「マサイくん。冷蔵庫開けるね」
「どーぞ」
小川「目玉焼きとベーコンとー。味噌汁飲みますかー?」
シルク「はい!飲みます!」
小川「はは。いい返事」
冷蔵庫越しに顔を出して笑うAさん。
朝の日差しのせいか、2割り増しでキラキラして見える。
小川「マサイくん。耐熱のボールか、お皿ありますか?」
「こんなんでいい?」
小川「ありがとー」
手際よく人参や大根を切って、余りかけのえのきを鍋に入れると今度は豪快にキャベツを手でちぎり始めた。フライパンからは、ベーコンの焼ける音と匂い。食欲を誘ういいBGM。
簡単過ぎて申し訳ないけど。そういいながらできた朝ごはんは、人参大根えのきの味噌汁に、ベーコン付き目玉焼き。キャベツのツナサラダ。
本当、あっという前にできてしまって普段料理をしないシルクは特段すげー!ってAさんを褒めた。あまりにも褒めるから「もー、やめてよ。たいしたもの作ってないから」っと照れながら笑っていた。
「Aさん!このキャベツも味噌汁もメッチャうまいんだけど!」
一口食べると幸せな味がした。また、食べたいな。なんて次の欲が生まれ、また、作ってくれる?そう言おうとしたらスマホの着信音に阻まれてしまった。
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まひろ(プロフ) - かなとさん» コメントありがとうございます。すいません。外すのを忘れてました。ご指摘感謝します。 (2019年10月19日 11時) (レス) id: 5f80a217b3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。ご本人様方にも迷惑がかかります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月19日 8時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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