視線の先 ページ3
sideシルク
小川Aさんの、歓迎会と武田さんの送別会。その為に飲みに誘ったはいいが…
小川「私、入り口側でいいですよ。マサイさん、隣、すいません。」
「！？…あ、いや。はい。どうぞ。」
行きつけの居酒屋は、2階に座敷の部屋が3つあってその一つが丁度空いていた。
一番奥には武田さんがどーんっと座って。反対に、入り口側には小川さんがこじんまり座った。
もともと、入り口側に座っていたマサイが詰めるような形になり。マサイは明らかに動揺していた。
「歓迎会も兼ねてるんですか、武田さんの隣いいっすよ？」
小川「いえ。私はこっちでオーダーとりますから」
ニッと笑う彼女。不覚にも、ドキッとする俺。
はじめましての時から、いや、会議室に入ってきて目が合ったその時から。じわり、じわりっと何かが胸の中に広がっては溶けていく。
…なんだこれ。
そう、思ったけど、武田さんに話しかけられあーだこーだ話している内に、小川さんが飲み物を頼んでくれて各自、飲み物が配られ宴は始まった。
始まってしまえば、飲んで食って、喋って、笑ってと忙しい俺らに。目の端に入る小川さんの笑顔。
あーよかった、笑ってくれてる。
なんて、安堵して。俺はビールをグイッと飲み干した。
急に、しかもだ、はじめましての男どもと飲むのは仕事でも嫌じゃなかっただろうかと、心のどっかで引っかかっていて。
でも、メンバーの話に頷き、コロコロ笑う彼女にこれから上手くやっていけそうだなって
勝手にそう、思っている自分がいた。
***
小川「晃さん？寝ちゃいました、ね？」
揺すっても、ピクリともしない武田さんに一同笑いが起きる。この人、酒弱いくせに飲むからな。なんて。
小川「じゃー、今日はみなさんこの辺でお開きにしましょう」
「そう、ですね。」
俺も酒に酔ったのか、ふと、寂しさにかられる。
小川「まだ、打ち合わせや引き継ぎがあるので、会えますよ？それに。辞めるわけではないのでいつでも頼ってくれていいって、晃さんが言ってました。」
笑顔で、そんな事を言う小川さんに恥ずかしくて顔が熱くなる。
「いや、別にそんなんじゃ」
なんて、誤魔化そうにも酒のせいで思わず言葉に詰まる。そんな俺を見て、メンバーは冷やかした。
うるせぇ。っと、声を荒げてみると余計に小川さんの言葉を肯してるみたいでやっぱり、ハズい。
そんな、俺を最後にからかい倒して飲み会はお開きとなったんだ。
．
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まひろ(プロフ) - かなとさん» コメントありがとうございます。すいません。外すのを忘れてました。ご指摘感謝します。 (2019年10月19日 11時) (
レス) id: 5f80a217b3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。ご本人様方にも迷惑がかかります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月19日 8時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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