近界民人形（ネイバードール）は自由を求める【ワールドトリガー】 (ページ34)

今日:16 hit、昨日:21 hit、合計:34,353 hit

gate32 ページ34

しばらくして遊真を連れた悠一が戻ってきた。

貴「おかえりー」

空「Aさんも呼ばれたのか。近界民ってバレた？」

貴「まぁそんなものだよ」

林「じゃぁそろそろ始めるか。宇佐美」

宇「あいあいさー」

ちょっと待っていつからいたの栞！？

そんな叫びを押し込んで、映し出された近界の地図っぽいやつを見上げる。確か「惑星国家」だっけ？

≪少しいいだろうか≫

貴「！何今の声」

空「レプリカ？」

遊真の指輪から黒い物体か出てきた。なんかに似てるような…

貴「もしかして…トリオン兵？」

≪その通りだ。初めまして、私はレプリカ。遊真のお目付け役で多目的トリオン兵だ。情報提供の前に、遊真とAの安全を約束してもらいたい≫

城「…いいだろう。空閑隊員・A隊員の安全を保障する」

これ嘘だったら本気で怒るな。「話が違う！！」みたいなｗｗ

あっ遊真のサイドエフェクトで嘘かどうかわかるのか。納得した。

遊真は特に反応してないな。じゃぁこれは本当なんだね。

≪心得た。では、私の中にある記録をその地図に組み込もう≫

貴「おー地図が大きくなったー」

鬼「これは遠征数十回ぶんの量だぞ！！」

たぬきっぽい人がすごく興奮してる。気持ちはわからなくもないけど。

≪近界に浮かぶ星のような国々は「惑星国家」と「乱星国家」にわかれている≫

貴「「惑星国家」が決まったところをグルグル回って、「乱星国家」がこっちで言うピンボールみたいにいろんなところを動くんだよね」

≪その通り。そしてどこの国も、こちらの世界に近づいた時にだけ門を開く≫

空「今こっちに近いのは「アフトクラトル」と「キオン」だな。けどイルガー使ってくるところなんてそうそうないし、俺は次来るのは「アフトクラトル」だと思う」

貴「アフト…クラトル…あっ！」

迅「どうした？」

貴「アフトクラトル…それ、私がいたところだ…」

「「！？」」

あぁ、どんどん記憶が戻っていく。怖いくらい戻っていく。

貴「あ…あぁ…」

迅「A」

貴「嫌…嫌だ…きっと私を連れ戻しに来る…また戦わされる…」

そんなの…嫌だ。嫌だよ…

迅「大丈夫だ。俺たちがAを守るから。絶対連れて行かせないから」

悠一に抱かれて、私の意識が遠のいて行った。