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おかしな不安 ページ24

私はごく普通に目を覚ました。

寝る直前に感じた殺気とナイフの気配は何だったんだろう。

まぁいいか。

どうやらあれから30分しかたってないらしい。

気晴らしに教室にでも行こう。

〜in 教室〜

今までみんなのことをメモにまとめてきたわけなんだが、私のことをメモにしたらどうなるんだ?

○私こと夜月 A
・使えない殺し屋
・道具は色々持ってる
・結構探索しない
・他の人とイマイチ仲良くなれない

……明らかに不利だな。

そろそろ死ぬのも覚悟しておいた方がいいな……

1度カードを引くと、次に引くまで丸1日ほどかかる。

丸1日、怪しまれずにいられるか。

……いや、今の私の状況では絶対無理だ。

私、だけ……ひとりぼっちなのか?

……もう少し他の人を観察した方がいいのか?

いや……でも流石にそろそろ怪しまれる。

じゃあどうしたらいい?

待て、私は何を考えている?

何がしたい?

私は、私は…?

生きていたいのか?

生きていたいよ。

誰かを殺せるか?

それは……出来ない

何故?私は殺し屋だぞ?

なんでだろう。

なんだか、みんなが優しくて、殺せなくなった。

…………情がわいちゃったんだ。

それは、殺し屋にとってあってはならないこと。

それを破ってしまったら、もう私はここにはいられない。

じゃあ、私はもう生きてちゃ……ダメだ。

私はナイフを取りに、大部屋に向かって歩き出した。

そういえばボスに言われたっけなぁ。

『もしも仕事に失敗なんてしたら俺の評判が下がる。だから失敗しそうになったらさっさと居なくなれよ?』

今回はボスのためじゃない。

けど、上級暗殺者は仕事が出来なければ消えるしかない。

……それが掟だと教えられた。

いつの間にかバッグの前に辿りついていた。

鋭く光るナイフを手に持ち、座り込んで左手を床に置く。

腹とかより手首の方が狙いやすい。

うまく深くささればいいんだけど……

ナイフを握りしめる。

荒くなる息。

考えられなくなる頭。

速くなる心拍。

震える手。

怯える、私。

大丈夫、もうすぐだ。

もうすぐ私は終わるんだ。

覚悟が決められないままナイフを振り降ろす。

手元が狂い、手首にかすり傷が出来た程度だ。

焦りからか、私はまたすぐにナイフを思い切り振り上げ、一気に振り下ろした。

約立たずの掟→←第4章〜愛されたい〜



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moca(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます♪やっぱり色んな推しの方がいらっしゃるんですね~、じゅんぐり回っていこうと思うので、しばしお待ちを…… (2018年5月22日 0時) (レス) id: 04cea9872d (このIDを非表示/違反報告)
りん - すごく面白いです!コウくん、沢山でてくるといいな〜… (2018年5月21日 23時) (レス) id: 86cbed9cef (このIDを非表示/違反報告)
影桜(プロフ) - ちさきさん» コメントありがとうございます!!とても可愛らしいリンタロウ君ですね、了解です♪←← (2018年5月14日 19時) (レス) id: 04cea9872d (このIDを非表示/違反報告)
ちさき - めっちゃ面白いです!!よければリンタロウと沢山絡ませてほしいです!更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月14日 19時) (レス) id: ec750d789b (このIDを非表示/違反報告)
影桜(プロフ) - 鈴錬さん» 超嬉しいメッセージありがとうございます!頑張ります(∀`*ゞ)エヘヘ (2018年5月13日 20時) (レス) id: 04cea9872d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moca | 作成日時:2018年5月2日 7時

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