君の知らない物語

第十六話 ページ18

もう、私は決断しなければならない。
留学、するか、しないか。
神谷君には一応相談してみた。
貴「留学、どうしたらいいかな」
神「留学…」
神谷君は放心状で信じられないといった表情で私のことを見つめていた。
貴「…うん」
神「Aはどうしたいの？」
神谷君は混乱しながらも私に優しくしてくれる。
貴「神谷君、私としてはね、もっと知りたいこともいっぱいあるし留学してみたい気もあるんだ」
神「そっか」
そして、神谷君は微笑んで私に言った。
神「俺は、Aのしたいことを応援するよ」
貴「えっ」
神「大丈夫。心配ならいらない。俺は応援する」
貴「…ありがとう」
私はジーンとしてしまった。
神「ねぇ、A」
貴「なに？」
神谷君は一息おいて大きく息を吸うと少し顔を赤くして言った。
神「この後、少し大事な話があるんだけど、いい？」
貴「?うん」

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