レシピ35 ページ44
一般呪術師side
「………………………………」
先程から沈黙が続いている。
無理もないだろう。致し方ないだろう!
と、今すぐ叫びたい。何より逃げ出したくて堪らない。ああ、逃げたい。
改めて、状況を整理しよう。
俺は、Aさんから逃げるのに失敗し、こうして食事に連れてこさせられ、いえ、招かれている。
そして、そのメンバーは、
1人は、明らかに夏油傑。
そして、八重島秀呪術師。
呪霊は、真人、漏瑚、花御、後もう1人はなんだ…?なんか、タコみたいな…真っ赤な奴……。
俺の目に狂いはない。
なにせ、呪術師界、呪詛師番組を沢山観た俺の目に、狂いはない。
だから、目の前にいるのは間違いなく、呪詛師と呪術師と、強さから見れば特級呪霊で…………。
「えっと、君は、呪術師………だよね?」
秀さんがこの場の沈黙を破る。
俺は心で、マジでありがとうございます!秀さん!と思いながらも、頭は働く。
此処で呪術師といっても問題はないよな…?そう思った末、
はい
と答えた。
此処でいえ、違います、といっても言い訳にしかならない。
なにせ、俺には呪力が存在しているのだから、否定することは出来ないのだ。
「えっと……、そこにいるのは 夏油傑さん、八重島秀さん、後、特級呪霊の皆さんでいいんですよね……?」
恐る恐る聞くと、皆が頷いた。
夏油傑に“さん”を付けてしまったのは、隣にいるAさんが怖いからだ。
この人、確か呪術師辞めたんだよな…?で、呪詛師と仲良くしてる……っと言うことは立場的にこの人は………いや、でも呪術師いるぞ?
なんて1人で百面相をしていると、Aさんが突然声を上げて
「んじゃ、料理作りますか」
と言った。
正直、この雰囲気でその話を持ち掛けるか?
普通、もうちょっと落ち着くまで待たないか?
と思ったが、それがAさんなのだ。
仕方がない。
「じゃあ、頑張るぞーーー」
「おーーー」
気のない声が、辺りに響いた。
「今は見逃してやるけど、皆に手を出したら容赦しないからね?」
ニッコリ顔で真人にそう言われる。
まず、そんな気力と勇気がありません。
今の俺にあると思いますか…?
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紫月(プロフ) - 蓮華さん» 返信遅れてすみません。そう言ってもらえて何よりです!! (2021年10月29日 20時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - すごい面白いと思います。 (2021年10月17日 15時) (レス) @page8 id: 57d0ae7b34 (このIDを非表示/違反報告)
紫月のサブ(プロフ) - 夢花さん» 一級呪術師「夢花さぁぁぁぁんん、あざまっっっっっす!」(サブ垢から失礼) (2021年10月10日 19時) (レス) @page47 id: cdc946147d (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 一般呪術師先ぁあああああい!!!!長らく!!!お疲れ様でしたぁああああああ!!! (2021年10月9日 14時) (レス) @page50 id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - 蕾猫さん» wwwwwありがとうwございwますwwwww (2021年10月1日 20時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
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