食事の時間 ページ48
...今までのことをあまり覚えていない。
ただ、血を飲みたかった。
喉が焼けるように熱くなり、目の前の人の首に食らいついた。
美味しくはないけど、喉は潤う。まずいから少しだけ飲んだら、気絶した。
そして、目の前には、もう一人の人間。
私はこの人をよく知っていた。
私の大好きな、大好きな...
カルマ。
ああ、見ているだけでヨダレが出そうなほどに、美味しそうな血だ...
私は跳びかかった。
あとは首に牙を刺して...。
血を吸うだけ、のはずだった
「A」
..?
私はカルマに抱きしめられていた。
その腕から、声から、感じるのは、優しさだった。
『やっ....!!離して...!!』
私は必死に首に食らいつこうとする。
なのに。
「A、覚えてる？俺のこと」
そう私に聞く声には、なんの焦りも恐怖もなくて。
『知らないっ!!覚えてなんか、ないっ!!』
逆に私が怖くなって、嘘をつく。
「嘘。さっき俺の名前呼んだじゃん。それに、
ほんとに覚えてないなら、何でこんなに手に力が入ってないの？何でそんなに泣いてるの？
本当は、覚えてるんじゃないの？」
え、私...泣いてるの？力が入っていないの？
...そうだ。私は、
『本当はもう、
自分から、逃げたくないのっ...!!』
「なにそれ、どういうこと...?」
ごめんね、カルマ。私本当はね、
『私、血が抜かれようが抜かれていなかろうが、血、飲むの』
「...え？」
そう。これが、今まで言えなかった私の秘密。
『確かに、血は抜かれた、けど...さっき二人が喋ってる間に、最後の力を振り絞って自分の首から戻したの。
そして、おもった。今だったら私が血を吸ってもおかしくない、って。
お父さんも知らないだろうけど、私なんでかわかんないけど、血に依存してるの。昔は吸血鬼だからなのかとかはわからなかったけど、今ではそうなのかもって思う。
もう日本に来て二ヶ月くらい経ったけどね。ずっと我慢してたの。
そしたらもう耐えられなくて、ついそこの人の血を...そしたら血を飲んだ快感に酔っちゃって我を忘れてカルマにまで...ごめんなさいっ...』
どうしよう、嫌われるかな...
カルマは、少し驚いた顔をしたけど、すぐに真剣な顔になって、空っぽの注射器を見つめた。
「...そうだったんだ。じゃあ、飲んでいいのに」
...え？私がきょとんとした顔をしていると、カルマはこう続けた。
「俺の血で良ければ、だけど」
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果樹音*ｶｼﾞｭﾈ(プロフ) - 桜さん» そうなんですか？！一緒に頑張りましょうね！！いえいえ！楽しみにしてもらえてるのはとてもとても嬉しいので、頑張りますね！！いつもありがとうございます！ (2016年7月6日 1時) (
レス) id: 8b5cea5cf1 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 私も受験生です！！無理言ってすみません。頑張ってください。 (2016年6月29日 23時) (レス) id: ec527a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
果樹音*ｶｼﾞｭﾈ(プロフ) - 桜さん» 受験生ですので亀更新です。また、時間があるときの気まぐれ更新ですので気長にお待ちいただければ、と思います！ (2016年6月10日 1時) (レス) id: 8b5cea5cf1 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 更新できますか？？ (2016年6月10日 0時) (レス) id: 712bb3f0d8 (このIDを非表示/違反報告)
果樹音*ｶｼﾞｭﾈ(プロフ) - 理利府さん» わわわありがとうございます；；；；はい！！頑張らせていただきますので、これからもぜひよろしくお願いします！ (2016年6月3日 22時) (レス) id: 8b5cea5cf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果樹音*ｶｼﾞｭﾈ | 作成日時：2015年10月13日 23時
