くじら一家の末っ子くん part6

くじらが228匹 ページ3

街中にいるおもちゃたち
愉快で異常な光景に、ルフィたちは口が塞がらない
Aはというと風と大地が運ぶ話に、悲しげな顔をした


このままの格好では目立つということで、付け髭をしたり洋服を変えたりして一同は食事をしていた

ルフィたちと同じように、サングラスをし、スーツを着たAはハコにも食べさせながら料理を少量口にした

今後の行動について話し合おうとしたとき、ルーレットのところが一際騒がしかった
どうやら盲目の男からチンピラが金を巻き上げてるそうだ
そこに首を突っ込んだのはルフィで、もはや慣れっこなサンジたちは慌てることはなく傍観していた

勿論、邪魔をされたチンピラは面白くないからルフィに斬りかかる
しかし、チンピラを倒したのはルフィではなく、盲目の男だった

「……見えねェ事もまた一興、この人の世にゃあ見たくもねェウス汚ェモンも…たくさんありましょう……」


酒場に大穴を開けた男は刀を杖代わりにしあるき出した
ルフィが何者かと聞くが男は言わないほうがお互いな為だと答えはしなかった

そして出ていく前に立ち止まると、そこのお方、と声を出した

誰のことを聞いているかわからずざわめく中、男はもう一度声を出した


「そこのお方」

今度は体をこちらに向けながら、向いた方には偶然かAがいた
自分のこととは思っていないが、念の為とAは答えた

『俺か？』
「嗚呼、あんただ…あんただ…
想像通り、優しい声をしている」
『？そう、か…』
「気をつけなさい
あっしから言えるのは…それくらいだ」


一言そう言うと、男は出ていった
Aもルフィたちも”？”を頭に浮かべるのだった

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