くじら一家の末っ子くん part2 (ページ18)

今日:36 hit、昨日:12 hit、合計:212,411 hit

くじらが64匹ページ18

「話、聞いてたろ。
これは俺と白ひげの勝負だ。お前らがみとどけてくれ……サッチ、」

A、と随分俺の名前は小声だったが
彼に名前で呼ばれたのははじめてだったような気がする

「いいように使いやがって……だがな、勝負っていうからには決めごとがいる。
オヤジの首は安かねｪぞ

まず、お前が勝負を挑めるのはオヤジが認めたときだけだ
そして勝負の結果、お前が死んでも文句はいうな。それから……」

サッチがポートガスに決めごとを話していると、いったん船室に入ったはずの父さんが俺とサッチの名前を呼ぶ

「……はい？なにか」
「今日から、そいつは正式なうちの客分だ。
身元預かり人は、おまえがなれ」

急な話にサッチは驚きながらもは、はｧ…と頷く

「とはいうものの……おめｪには、うちの台所を預けてるからな。他に世話係をつける

A、おめｪと……おう、ティーチの野郎がいいな。古株だし、うちのしきたりは全部わかってるだろ」

父さんはそういうとまた船室に戻っていった
ぽかーん、と再びなるサッチは俺を見たがまた何故かあきれたようにため息をついた

「……嬉しそうだな。我が弟よ」
『父さんに任された仕事だもん！！嬉しい！』
「……単純か」

ばんざいしながら、喜ぶ俺の頭を疲れきった顔でサッチは撫でた

『俺イゾウに自慢してくる！！』
「あｯこら！！俺をこの状況に置いていくな！！」

サッチの制止の声を振り切り、俺はイゾウたちのところに向かった