くじら一家の末っ子くん part2 (ページ31)

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くじらが77匹ページ31

『ぜぇったいこれ以上は無理！！！！』

デュースと船室を歩いていたら近くの部屋からそんな声が聞こえた
なんだ？と顔を会わせた直後、その部屋の扉が勢いよく開き、人影がこちらに来た

「うおっ」
「え……A、くん？」

デュースが思わず、確かめるように君づけをして呼んだそいつは、
フリルがたくさん使われた服を着ていたし、髪型もみつ編み？にされていた
女に一瞬見えたが、特徴的な髪の色、先程の声などがAだと本能に訴えていた

『エース、若先生！！盾になって！！！』

そう言って俺たちの後ろに隠れてしまった
Aが出てきた部屋からは確か傘下の一人の女とナースが数名出てきた

「A～あとちょっとだけよ！この服着て写真とってくれるだけでいいのよっ！」
『それ"ごすろり"って言うやつだろ！！今着てるこの服よりもフリルが多いのも短いのも無理！！』

女が掲げているのは、確かにAが来ている服よりもスカートが短くフリルがふんだんに使われている

「もうっ……あ、エースくん？Aにこれ似合うわよね～？」
「えっ」

急に話を降られたが、Aに捕まれてる腕が「言わないでね？？」と言わんばかりに力を込められている
俺は後ろにいるAと服を見比べる

「あー…」

似合うか似合わないか、でいえば似合うだろう
そう考えて、ほとんど片言で"ニアウトオモイマス"と答えてしまった
すると女はにっこりと笑いだよね！と答えAを捕まえて部屋に連れていってしまった

「…なんかスマン、A」
「あー…一応待っておくか？」
「そうするか…」