くじら一家の末っ子くん part2 (ページ4)

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くじらが50匹ページ4

『七武海、って大変なんだね』

「というより、元帥殿がジンベエ親分をずいぶん買っていらっしゃるようだからそれで、って感じでしょうね」

ランタンを提げたサッチがそういう
ああ、なるほど、と俺は納得した

「ええ、サッチさん。まったく七武海ゆうても、みな勝手気まま……」

『もしかしてまともに顔だしてるのジンベエだけ？』

「"九蛇の女帝"ボア・ハンコックはいざしらず、ドフラミンゴしかり、あのワニ野郎しかり……七武海は自分の稼業(ｼﾉｷﾞ)しか頭にないやつらばかりだ」

「わしゃ、魚人族の恩赦とひきかえにこのお役目に就きましたので……まｧ、これもお勤めだと」

聞いた話、ドフラミンゴは闇のブローカーをやっていて
ワニ野郎……クロコダイルも裏でなにかやっているやしい

それに比べてジンベエは立派だ
ジンベエは魚人島の平和を望んでいる
優しい人なのだ

『流石ジンベエ！』
「律儀ですねｪ、ジンベエ親分は」

「いやいや……七武海の欠員が埋まらず、センゴク元帥も手が足りんのでしょう」

センゴクのことも心配するジンベエ、本当にさすがすぎる
お手本のようなひとだ…と思っていると父さんがその話だがな、と俺に新聞を渡す

サッチのランタンの明かりで一面記事を読む
横にいたサッチも新聞を覗く

『ルーキーが七武海の勧誘を蹴った……？』

《スペード海賊団、ポートガス・Ｄ・エース！》
《王下七武海入りを拒否！》

見出しには大々的にそう書かれ、恐らくポートガスであろう若い男の手配書の写真がある
そして内容は海軍本部中将を返り討ち、シャボンディ諸島をコーティング船で出航、

と書かれていた
コーティング船で出航したならば恐らく目的は新世界、こっちにくるのだろう
まあ、まず中間地点の魚人島に上手くたどり着けるかわからないけれど

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