お魚はどうしてすれ違う？ (ページ9)

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同盟 2 ページ9

シルクside

ぺけたんから持ちかけてきた話。

俺とぺけが組んで、俺はモトキと、ぺけはマサイと付き合うっていう魂胆。

でも難しい点が2つある。

マサイがモトキを好きなのと、モトキが謎すぎて誰が好きなのか分からないってことだ。

今は4人で座って晩飯食ってるけど……聞いてみるか？

リスクは大きいかもしれないけど、反応でわかるかもしれねぇし。

よし、いくか。

俺は腹をくくって、ぺけたんにアイコンタクトをとると、ぺけたんは驚いたような顔をしてた。

そして、黙々と食べているモトキに向かって、口を開いた。

「モトキ、お前ってさ、好きな人とかいんの？」
「ごふっ！？」

モトキはちょうどシチューを口の中に入れた瞬間だったがために吐き出してしまった。

ゴホゴホと咳き込むモトキの背中をマサイがさする。

おい、俺のモトキに触んな。

……そうさせちゃったのは俺だけど。

でもモトキの反応を見る限り分かることは一つ、好きな人がいる。

ってことだ。

そんな事を考えていると、やっと咳き込んだのが止まったのか、少し息を切らしながら真っ赤な顔で言った。

「な、なんでそんなこといきなり聞くんだよ。お、驚いちゃったじゃん！/////」
「いや、いるのかなーって。」

何こいつ可愛い。

「別にいないよ！/////」
「お前、そんなに反応に出やすかったっけ？分かりやすい。」
「で？いんの？いねーの？」

マサイが興味ありげに聞いてくる。

そんなマサイには目もくれず、モトキの方を向いて言った。

「お前、好きな奴いんだろ。」
「ふぅえ！？い、いないよぉ～/////」

隠せてませんよ、モトキさん。

隠すのが上手いはずのモトキが全く隠せてない。

これは本当にいますね。

いるのならそいつから奪い取るまで。

モトキの気持ちを俺に向かせてやる。

この時の俺は、そう思っていた。