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朝、
「昨日帰ったばかりなのにもう帰るなんて…」
『しょうがないよ。課題持ってくるの忘れたんだもん。』
お母さんは大きくため息をついて
「…そんなので大丈夫なの?」
『大丈夫、大丈夫。なんとかなるよ。』
たっぷりジャムを塗ったトーストを頬張る。
おぉ、苺かと思ったらトマトだった
…ん? トマト?
『トマトのジャムなんてどこで買ったの…』
「隆真くんのお父様にもらったの。隆真くんが選んだって。きっと高いやつよ。」
『このトマトが…?!』
相変わらず変な趣味した親子だなぁ
でも美味しかったのでもう二枚おかわりした。
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「じゃあ、ちゃんと食べるのよ。あと夜更かしはしないこと。」
『分かってるよ。またね。』
煩い小言を並べられる前に家から逃げたい。
慌ててドアを開けたら
「A」
「……頑張ってね」
また何か言われるのかと思ったのに、意外すぎる言葉をかけられて目を丸くする。
『うん。ありがと』
頑張ってなんて言われたの、いつぶりだろうか。
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駅のホームで電車を待っていると、
休日なこともあり、カップルがそこら中にいる。
その組んでる腕に踵を落としてやろうか。
踵落としをする想像を繰り広げていたら、携帯がなった。
『……隆真? どしたの。』
もうすぐ電車来るんだけどな。
「おはよ。トマトジャムどうだった?」
『美味しゅうございました。また買ってきて頂けることを期待してます。』
「あれ高いんだけど。」
『知ってる。だから頼んでる。』
電話の会話って声がなんか…変な感じ。
『それで? どうしたの、こんな朝から。』
隆真は少し躊躇った感じで
「お前、気とか使わないでいいからな。」
『え?』
「いや…お前の事だから、俺のせいで鋭児朗と別れるんじゃないかと心配になった。」
「昨日はあんなこと言ったけど、俺はお前が幸せだったらなんだっていい。」
『……なんだ、それ』
『大丈夫だよ。そんなことしない。』
「…そっか。それなら良かった。」
『まぁ、気は使わないけど別れちゃうかもね。』
「は? おい、どういう＿」
『あ、電車来たから切るね。』
「あ、おい!!」
「……負けんなよ!!」
なんで今言う言葉がそれなんだ。
思わず笑みが溢れた。
『負けるかよ!!!』
向こうも笑ったみたいで、此方が切る前に通話を切られた。
画面に映る“隆真”の文字。
もしかして、励ますために電話してくれたのだろうか。
『…負けないよ。』
負けてたまるか
勝負だ、切島鋭児郎
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ももすけ - 今までに見た事なかった終わり方でした！！そして、面白かっです…！！ (2020年5月14日 1時) (
レス) id: a6ff3e0d3d (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 批判したいわけではないです正直な感想です...最後まで完結させてくださりありがとうございました！ (2019年9月18日 20時) (レス) id: 679f50534d (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 互いに好きなのにいくら信用できる人だとしても違う人と結ばれたのにハッピーエンドになるのかな...と思っちゃいました。結婚する前に想いを伝えちゃうのも...じゃあ奪えよ...っ！って...悪い人ではないのはもちろんだけどやっぱりちゃんと切島とくっついてほしかった.. (2019年9月18日 20時) (レス) id: 679f50534d (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 泣いた。私切島２推しだけど良かった。しかも最推しの爆豪くんが今九里のこと好きだったっていうオチがもうね、ヤバかったです!作者さんありがとマジ神作でしたっっっつ!! (2019年8月5日 1時) (レス) id: 6b375e8011 (このIDを非表示/違反報告)
メルト - あっちょっと目から汗が...うん、イケメン！ただただイケメン！切島君かっこよすぎかよ！？つーか爆豪君...((ﾆﾔﾆﾔ 完結おめでとうございます！これからもめちゃめちゃ応援しております！！( ´∀` ) (2019年7月31日 10時) (レス) id: 5f73bfd93e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴香 | 作成日時：2018年10月21日 21時
