異能と個性の違いを10秒で述べよ 2nd season 《ヒロアカ》《文スト》 (ページ4)

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答えよ４９ページ4

『連続失血死事件の報告書は……ここか』

翌日。
探偵社で、私は轟君の家に向かうために書類を軽くまとめていた。

仕事は終わらせてから行かないと、五月蝿い国木田さんの胃に、また穴が開く。

「その事件、犯人は分かったらしいけどメディアが確りと隠してるらしいね」
『渡賀被身子………歪んだ恋愛観に囚われた狂気的殺人者って訳かい』

写真にのった、無邪気に笑顔を浮かべる少女。
その笑顔の向こう側には、得体の知れない狂気を秘めていたのだろう。

『私は行ってくるよ、敦くん。帰り道にその辺の暴力団潰すことになってるから、報告書の準備お願いね』
「うん、行ってらっしゃい」

敦くんはヒラヒラと手を振って見送ってくれる。

私は探偵社からある程度離れた駅に向かった。
今日は仕事もあるため、取り敢えずは仕事服だが問題は無いだろう。

『あ………轟君』
「太宰」

駅には既に彼がいた。
スマホを片手に視線をこちらに向けた彼は、私を見て小さく笑う。

「似合ってるな、その服」
『そうかい？帰りに仕事しなくちゃだから仕事服なのだけれど』

苦笑してみせると、彼はそうかと口を開いて歩き出す。

「家、駅から近いんだ。歩こう」
『う、うん』

暫く歩くと、そこには大きな日本家屋があった。轟と書かれた表札が掛かっている。

流石ヒーロー一家のエリートだ。

「入っていいぞ」
『お、お邪魔します』

私は初めて、男の子の家に足を踏み入れた。