太宰治に成り変わったんだが《文スト》

１８話 ページ19

ある日の事。



｢吉原みゆきでぇす、よろしくお願いしまぁす！｣


モブが現れた。

　
あれだよ、よくあるカッターキャーされるお話で最後悲劇を辿るヒロインだ。


生理が始まり、そこそこ女になった自分はナンパされる程にはなっている。

元々の太宰治がイケメンだったからだろう。


あまりにも小文字の多い自己紹介に、姐さんも森さんも私も中也もひきつっている。


まぁ、一番可哀想なのは中也だけど。


｢よろしくねぇ中也くん！私の事はぁみゆきって呼んで良いよぉ！｣


｢だああ！！うぜぇ！！手前なんか誰が呼ぶか！！おい太宰！助けろｯ！！｣


腕に絡み付かれ、私より無いな胸を擦り付ける吉原に、中也は最早涙目で助けを求めてくる。


『えぇ、何で私が……………蛞蝓なんだから抜け出せるでしょ？』


｢出来たらとっくにそうしてるわ！！｣


｢ちょっとぉ！！私のぉ中也くんにそんなこと云わないでぇ！！｣
　

『中也は誰のものでも無いし、君みたいな新人が楯突くのかい？私、組織内ではそこそこ権力持ってるよ？』


ニッコリ笑ってやれば、そいつは強く私を睨み付けてくる。


｢………潰してやる(ﾎﾞｿｯ｣
　
　
へぇ、面白いじゃないか。
　
私はね、売られた喧嘩は倍にして返す主義なんだよね。





とか思ってた翌日。


吉原は姐さんに切り刻まれてた笑←

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