1段 ページ2
キーンコーンカーンコーン
詰まらない毎日。詰まらない授業。
それの終わりを告げる音が鳴り響けば、私は鞄を掴みとり無言で去る。
「暁美さん、美人なのに無口だよね………」
「ねぇ、感じ悪いしさ。」
「噂なんだけど、暁美さんって親がいないんだって!暁美さん本人が殺したとか………」
「マジで!?うわぁ………」
クラスメイトたちが有ること無いこと話すのを冷たくて見てから、私は教室を出る。
下らない価値観でそうやって話して、何が愉しいと云うのだろう。
廊下を暫く歩いて、ローファーに履き替えると携帯を取り出す。
私は闇と光の狭間の灰色の情報屋である。
ポートマフィアに情報を売るときもあれば、武装探偵社に売るときも。
売れる情報ならば、あらゆるものを売る。
それが私のモットーであり、情報屋として心掛けている事だった。
『はい、トレイサーです。この度はご依頼感謝いたします。
料金はご指定致しますので、後程そちらに向かいます。______森さん。』
携帯をしまい、私は癖のように長い黒髪を首を捻りながら払う。
ケタケタと愉しそうに笑う私の中の化け物たちに微笑み、私は歩き出した。
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バイパー(プロフ) - 面白いです!文才あってうらやましい限りです! (2017年6月15日 20時) (レス) id: 9e0fe0a3ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作者ホームページ:https://jp.pinterest.com/meru0626/
作成日時:2017年4月9日 19時