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蛇が三匹 ページ4

『でも、私は化け物だから....目を合わせた相手を石にしちゃうの...だから。』


「なんだ、そんなことを気にしてるのかい?
君のそれは異能力だ。君も異能の力を持つ者。
私や其所のチビッ子も君と同じように不思議な力を持っているんだよ。」


「こんな風に、なァ。」



中也はニヤリと笑うと、くいっと指先を動かした。


すると、転がっていたコーヒーカップがふわふわと宙に浮かぶ。



『わぁっ.....!すごい!』



パチパチと手を鳴らした少女。


太宰はにこやかに微笑むと、少女に問いかけた。



「君もその異能力を制御できるようになれば、誰にも負けない力が得られる。それに、私たちは君を必要としているんだ。私たちの組織に入ってくれないかい?」



『....貴方は私の事を化け物って云わない?
私の事を傷つけない?』



「化け物なんて云わないさ。傷つけるかどうかは、君の働きによるね。」



少女は桃色の大きな瞳を伏せると、宙に浮かぶカップをそっと棚に戻した。




『...私が、貴方達の力になれるのなら.....
行くよ、此処から出るよ。』



少女が顔をあげると、その瞳は心なしか赤くなっているような気がした。



中也はくくっと笑うと、少女に自分の着ていたパーカーを被せた。



『わっ!....なにこれ?』



「手前、見た感じ自分の容姿も気にしてやがるだろ?これ着とけよ、フード被れば、大体隠せるからなァ。」



『ありがとうっ!....えーっと...』



名前が分からない、と首をかしげた少女に、太宰は笑う。



「そうだね、名乗っていなかった。
私の名前は太宰、太宰治だよ。」



「中原中也、好きに呼べよな。」



『...小桜茉莉。お母さんからは、マリーって呼ばれてたの。マリーって呼んで?』



「マリー、か。善い名前だね。これからは、
君には沢山の人を殺すことを強要するだろう。
それでも君は、私たちについてくるかい?」


『...今更だよ。私だって、一杯傷つけられたもの。人間なんて、大嫌い。あ!勿論、治たちは別だからね!』


少女、マリーの瞳にはすでにマフィアの黒が宿っていた。





あぁ、この子には殺しの才能がある。




太宰は直感した。中也も、面白いと云わんばかりににやっと笑う。






そう、これが始まり。



歪んでしまったモノガタリの始まり。

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リア - はやく続きが見たいです!更新お願いしますm(__)m (2018年4月1日 13時) (レス) id: bcb8081e65 (このIDを非表示/違反報告)
みろろ♪くろろ♪ - 終わりですかっ?せっかく良いところなのに、、? (2018年1月11日 22時) (レス) id: e149b1ac55 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - これで終わりなんですか!? (2017年9月11日 9時) (レス) id: 01a2bf4134 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音 - おー!ついにセトが出てきましたかー。波乱の予・感☆更新待ってまーす! (2017年4月7日 22時) (レス) id: 6d7d2c965e (このIDを非表示/違反報告)
- 面白い!!続けて下さい!! (2017年4月7日 17時) (レス) id: abc1e7d64e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス | 作者ホームページ:https://jp.pinterest.com/meru0626/  
作成日時:2017年2月8日 18時

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