【リボーン】異世界の傍観者来る！ [書き直し] (ページ32)

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三十話　黒い霧ページ32

早くいかなければ

出かける準備をしながら頭の片隅では、彼が怪我をしている様子が離れないでいる。

私が行ってどうにかなるものでもないけれど、彼の生存確認くらいはしたい。

原作道理に行っていれば生きているはずだが、私や忍野さんといった異端者がいる。

もしものことがあったら。

　

　

「うっし！」

　

自分の頬を思いっきり両手で叩いて気合を入れる。

考えていても始まらない。

自分の意志と反してうるさいくらいに聞こえる心臓の音。

震える手で玄関の扉を開け、外へ出た。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

思いっきり走っても黒曜までは時間がかかる。

でもいかなければならないという使命感から走った。

足から伝わるコンクリートの冷たさ。

なぜだろう、靴は履いているはずなのに。

走っているのに暖まらず、血の気が引くような冷えが体に伝わる。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

「ちょっと待って！」

　

真っ黒な霧のよなものに声を掛ける

　

「お願い、ちょっとだけでいいの。話させて」

　

　

　

首に鉄の塊をつけた骸が煩わしいという表情をした

　
どんなに嫌な顔をされたっていいよ

　

　

「こんにちは」

「あなたに話すことなんてなにも」

「そうだね
　あのね、ちゃんと牢獄から出られるよ。
　それまでちゃんと待っててあげるから」

大きく目を開き、そして目を閉じた

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　