【リボーン】異世界の傍観者来る！ [書き直し] (ページ22)

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二十話　寒い冬の日ページ22

「手袋忘れた」

仕方なくポケットに手を突っ込み、雪道を歩く。

歩くごとにサクサクと音が鳴る。休日にも関わらず呼び出しされるのは何回目だっただろうか。

最初のほうは珍しい。で片付けていたが、いつの間にか二週間に一回は休日登校を余儀なくされている。

特にやりたいこともない私だからよかったものの。

ため息を吐けば口から白い水蒸気が上がっていく。

応接室にはクーラーがついているだろう。

そんなことを考えながら応接室に足を延ばす。

　

「あー、寒かった」

予想道理暖房の入った部屋は暖かい。

彼はそんななか、こちらに視線を向けて

「ノックくらいしなよ」

寒い中歩いてきた人をいたわってほしいものだ。

廊下は長く風が吹きぬけるため、とても冷える。

そんな中に一秒でも立っているのは遠慮したい。

とりあえずごめんなさい、と心にも思ってない言葉を愛想笑い付きで答えるが、

ソファーに荷物を置きながらグラウンドを除くと

足跡がいくつもついていた。

大きさの違うものがたくさん。目で追ってみると人がいる。

ああ、今日だったのか

　

　

　

目の前の仕事がひと段落したところで、自分と恭くんの分のお茶を淹れた。

彼は無言で受け取る。

いつも道理だ。

　

　

すると外から大きな衝撃音

　

何かと思って外を見るとカメが転がっている。

　

「あー・・・」

　

　

「行くよ」

「え、私も？あ、はい。ただいま」

　

　

私は彼に振りまわされているような気がしてならない。

外は太陽の光で先ほどよりは暖かかった。

私を置いて先にグラウンドへ行った彼を追いかけることはせずに、日の当たる場所で光合成をしている。

風もないため、日の光が心地よい。

最近の私は少しおかしい気がする。

獄寺隼人と名前で呼び合う仲になったり、

クローム髑髏と一緒におしゃべりしたり。

昔と比べれば饒舌になった。

キャラと関わるのを避けようとした自分をあざ笑うようにして話が進む。

このままだと私もヴァリアーたちと関わったり、未来へ行ったりするのかな。

それはそれで楽しそうだけど、自分が足でまといになるのではないか。

「もうちょっと鍛えとけばよかったな」

自分の腕の筋肉を触りながらつぶやく。

　

　

　

目の前に影ができた。

太陽が雲に隠れたのかと思い、顔を上げる。

　

　

　

「綾崎さん、ちょっといいかな？」

それ、前にも聞いたことあるような・・・