【ボイスⅡ】ただ君のために (ページ36)

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足《こちら足立。島田と香川に、一課の捜査状況探らせたんですが、石川の自宅から花丸が書かれた箱がみつかりました》

『…』

足《そこに、本部長と白塗りが話した録音データがあったそうです。白塗りが、席は開けたから樋口さんを戻すようにと、そして、樋口さんの要望通り、石川も現場復帰させた》
　《本部長が内通者だとはっきりしたことで事件が起きたと、本部では睨んでるようです》

彰「透の足取りはどうだ」

佐《ひとつ、わかったことが。現場から逃走した直後、近くのラーメン屋に立ち寄っていました。明け方に銃声のような音が聞こえたか、その時に誰か見ていないかを聞かれたそうです》
　《誰も見ていない、ただ、走り去る車を見たと。白のワンボックスです》

彰「透は、第三者の関与を調べているのかもしれない」

小《石川巡査部長が指名手配される前、午前4時ごろ、湊浜通りで白のワンボックスがヒットしないか、捜査に必要だと言われたそうです。追跡したとこを、石目町付近の駐車場カメラにヒット。午前1時ごろ、駐車場から出ていったと》

彰「なんでだ…、事件に裏があるかも知れないのになんで俺たちに黙って捜査してるんだ」

『…』

彰「とにかく透は、石目町付近に向かってるはずだ。透を見つけ出す！」

石目町の駐車場に到着した。

彰「E2現着」

足「E3現着」

緒《石川巡査部長が調べていた該当車輌ですが、車両ナンバーから所有者を調べたところ、戸籍をロンダリングしていてたどり着けない》

橘《石川巡査部長は、第三者をどうやって調べようとしたのか…》

彰「第三者の潜伏先はこの周辺だと言うんだ。この周辺のビジネスホテル、ウィークリーマンションを調べてくれ」

小《出動班、データ送ります》

彰「手分けして探すぞ」

彰にぃたちと分かれ、それぞれ捜索。
走り回っていると、透くんらしき人を見つけた。

『…こちら樋口。透くんらしき人発見。追跡します』

橘《出動班全員、間中町3丁目5番地付近に向かってください》

すぐの横断歩道を渡ると、一つ向こう側の橋を歩く透くんがいた。

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