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他の部屋を探す。
橘《班長、人のうめき声が…そのボイラー室の先に誰かが居ます》
奥に進むと、もうひとりの男性がいた。
「あ！あぁっ…」
彰「警察です」
『残りひとりのマルガイ発見。地下のボイラー室です。急いで救急隊を』
彰「襲ってきた少女が誰か知ってますか？」
「し、知りません…。あれは、人じゃない」
彰「…マル被を発見したか？」
橘《まだです。現在、廃墟の外をマル索中です》
平山さんを救急隊に任せ、再び廃墟内を捜索。
足《こちら足立。廃墟周辺をマル索しましたが、マル被はどこにも見当たりません》
『こちら樋口。廃墟内でも未だ発見に至ってません』
橘《班長。石川巡査部長の応答がありません》
『…』
また…
彰「透、どこにいるんだ」
階段を降りた先の部屋に入ると、立ったまま動かない透くんの姿。
彰「透！」
透「…兄貴、A」
彰「なんで応答しない」
透「…すいません、無線…すいません」
『…』
無線じゃない…。
なにが…
彰「透、お前…」
透「…兄貴、これ見てください」
「それとこれ」
透くんの示すほうには、真新しい南京錠。
足元にはピンクの粉があった。
透「もしかしてこれって…」
彰「…ヤクだ」
「薄いピンク色のドラッグが流行ってないか至急確認てくれ」
緒《ヒット！ピンクアシッドと言うドラッグがあります。強い幻覚を引き起こす合成麻薬です。錯乱した若者が仲間を襲った事例が…海外では顔を食いちぎる事件！？》
橘《マル被の呼吸がおかしかったのは、ドラッグの影響かと思われます》
彰「ドラッグを使ったとして、マル被はどこへ行ったんだ」
橘《班長、動画で聞いたものと同じ息遣いだけが聞こえる通報が》
《少女は、走行中の車のトランクの中に入れられています》
彰「廃墟に入る前、すでに車のトランクに入れられていた…」
『あの時、外にあった車は成瀬さんとPBのパトカー』
透「まさか、成瀬の車に」
彰「彼女は被害者だ。ここに監_禁され、無理やりヤクをされたんだ！」
「成瀬が排水口に水を流していたのはヤクを捨てるためだ！人気がほしい動画配信者の自作自演！」
橘《成瀬は彼女を連れて何を…》
彰「事が明るみになれば大事だ！家出少女を失踪に見せかけてこの世から消すつもりだ！」
橘《CODE0、先程本牧で発生した傷害事件は少女をマルガイとした拉_致事件に発展》
CODE1からCODE0へ
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作者名：くうふく | 作成日時：2021年10月1日 21時
