【ボイスⅡ】ただ君のために (ページ3)

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先程、区役所で人質立てこもり事件が発生。
急行した重藤班長と橘室長で犯人を取り押さえ逮捕。

犯人の使用したばくだんが特殊な構造だったことから
ECU出動班で入手経路を聞き出していた。

そこへ、再びCHORD0の無線連絡。

橘《CHORD0、児童拉_致事件発生。マルガイは、樋口警部補の息子さん、樋口大樹くん》

『！…大樹』

部屋を出て署の外に出ると目の前に彰にぃの姿。

『彰にぃ！』

彰「A」

『なんでここに、』

彰「病院の帰り、女性が襲われてた。だがそれは、大樹から俺を離すためのフェイクだったんだ」

『…』

と、署の前に車が停まる。

透「兄貴！A！」

彰「透」

透「大樹のこと署員から聞きました！乗って！」

『でも透くんは』

透「いいから早く！」

彰「…」

彰にぃに続き、車に乗り込んだ。

『室長、彰にぃと現場に向かいます』

彰「橘、状況は逐一報告してくれ」

透「お目付け役で、僕も居ますよ」

橘《石川巡査部長、あなたは生活安全課。この捜査に関わることはできません》

透「処分には慣れっこです」
　「橘室長には感謝しています。迷惑は掛けたくないけど、兄貴の性格わかってるでしょう。暴走したら誰が止めるんですか。俺とA以外にいませんよ」

橘《…処分は覚悟しておいてください》

透「なるべく軽めでお願いします」

車を走らせていると、新たな司令。

橘《CHORD0、警察官逮捕監_禁事件発生。マルガイは、緊急出動班班長重藤警部補。ECUは別件、児童拉_致事件捜査中。車両発見場所である長津田署PMにおいて、至急、現場に急行されたい》

『…え』

彰「どうした」

『…』

彰にぃと透くんはECUとは別の無線のため、重藤班長の件は聞こえてない。

『…』

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