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｢この状況はゾ……Aが悪いようにしか見えないんだけど｣
｢だってこの人たち私のこと虐めてきたんだよお？｣
動作がいちいちあざとい。やめて、私のイメージ完全に崩れるんだけど。
｢……大丈夫ですか？｣
私は私(ゾム)を振り払って座り込んでお腹を抱えている女性を支える。
この3人組は昔の同僚で、私がクビになってからいつも私に絡んでくる。ゴミをばらまかれたり、水をかけられたり……。いわゆるいじめ、というものだが、抗うすべなくいつも大人しく耐えていた。
だけど、これは流石にやりすぎだ。バレたら後が怖い。そんな気も知らず私(ゾム)は芝居がかった声で私に媚びてくる。
私が私(ゾム)に謝らせようとした時だった。
突然、腕を引っ張られる。その方向を向いた瞬間、私の顔が目の前にあった。何が起きたのかわからない。続けて、あの時の激しい痛みに襲われる。
──え？
私は誰かの腕の中に倒れ込んだ。
「見ての通り、俺らこういう仲やから」
私が顔を上げると、緑のパーカーの彼が私を抱き寄せ、私の髪を手櫛で整える。
「次Aになんかしたら……わかるよな？」
やっぱりゾムってめっちゃ綺麗な顔してるんだよなーなんて呆然としていると、体が元に戻っているのに気がついた。3人組は信じられない、と顔を歪ませている。
｢あ、あとここの掃除よろしく！俺らこれからディナ〜〜〜やからな！じゃ！｣
そのまま固まっている3人組を置いて、私をゾムはズルズルと引っ張って出ていく。私はしばらく呆然としていたが、しばらくして急に色々思いがこみあげてきて、ゾムを制止した。
｢いや、待って！止まって！｣
私がそうゾムに伝えると、ゾムは｢なに？｣とキョトンとした顔で立ち止まった。
｢さっきのどういうことなの？なんであの子達は倒れてるの？私が会議してた間に何があったの？ていうか、さっきのって……その、なんというかキ──｣
｢ああ、あれか、冗談やって！｣
顔に熱が集まっているのがわかる。私今顔真っ赤なんだろなあ。キス自体が恥ずかしいのもそうだけど、それ以上に私が意識していたのに対して、ゾムは冗談としか思ってなかったようだ。
｢もしかして、照れてるん？｣
恥ずかしさと怒りが混ざった感情がふつふつと湧いてきたが、ゾムのニヤニヤした表情をみて、自分が馬鹿らしくなった。
｢そんなわけないでしょ！ほら、もうすぐ時間だからくられ先生ところ早く行こ！｣
私は顔を隠してゾムの先を進んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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みやこ - 貴方様が紡がれるストーリーやキャラの描写、言葉選び全てがあまりにも素晴らしく、飲まれるように一気に拝読させていただきました。zmと夢主の関係性やこの後の展開がどうなるのか思いを馳せながら続編が開く時が来るのをとても楽しみにしております。ご自愛ください。 (10月15日 2時) (
レス) @page50 id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ - もっと早くに見つけてればよかった…！！！めちゃめちゃ好きです、続編開くの待ってます…！ (8月25日 14時) (レス) @page50 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
暇人パーリナイ(プロフ) - とても素晴らしい作品で愛読させていただいてます、続編が開放される時を楽しみに日々過ごしています。更新頑張ってください。 (2020年10月11日 22時) (レス) id: 6c369c24d6 (このIDを非表示/違反報告)
mailnoadodapo(プロフ) - 何かもう最高すぎてやばい……やばい!!←大事なことなので2回言いました、貴方の作品初めて読んだんですけど、まじで好きです (*´ω`*)これからも推させていただきますね (2020年7月8日 4時) (レス) id: 71f963574a (このIDを非表示/違反報告)
おじ - 久しぶりの更新とても嬉しいです！疲れない程度に更新頑張ってください！ (2020年1月5日 20時) (レス) id: 9cde916c26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かよ | 作成日時：2019年5月16日 0時
