内心に留めて ページ17
かるちが車を近づけると、いっちーらしき人物がこちらに手を振った。
話す前から可愛いのやめて欲しい。
い「おはよー。Aちゃん初めまして。1857です」
『すぅ、ふぅー。初めまして、Aです！』
か「それ何、何の深呼吸？」
『いや、いっちーの声が良すぎるから一旦落ち着こうと思って』
い「いやいや、とんでもない」
か「俺、昨日今日と居て初見だけどね。その深呼吸」
い「いやいや、かるてっとさんはイケボだから」
『そうそう！やっぱね、言うまでもないっていうか？』
か「あぁ、そう…」
『ガチ照れかよw』
じゃあなんて言えばいいんだよ。と抗議するかるちは放っておくことにする。
実はいっちーは最推しだったりするので、今もイケボにより大ダメージを受けている所だ。
まぁ、みんな推しですけどね！！！
い「Aちゃんがスカート履くタイプなのちょっと意外」
私の服を見て話を振ってくれるいっちー最高。
ここまで服装に触れてこなかったどっかの男とは大違いだ。
『いつもは履かないけど、今日はお出かけするはずだからね』
か「え、しるこさんなんも言ってなかったけど、いちはちさんと行くの？」
『いや、いっちーはグルメなイメージだし、来るってなったら出かけるって言うかなって思って。』
い「幼なじみの勘ってやつだ？」
『そういうこと』
か「出たよ」
いつもの如く呆れ顔のかるち。
そんなバカップルみたいな扱いしないで欲しい。
『でも私、2人とゲームしたいんだよね〜』
か「さっき言ってたヤツまじなんだ」
い「なになに？」
『かるちに今一緒にゲームしたい人誰って聞かれたから、いっちーとかるちって答えたのよ』
い「何その質問www」
『やっぱ変だよね！私は間違ってなかったんだ』
か「いや、別に俺も間違っては無いけどな？」
い「でも何で俺たちとゲームしたいの？」
『いやいやそりゃあ、2人がイc…一緒にゲームしてるの生で見たいし、私も一緒にゲームしたいしね。』
思わず本音が出そうになったが、平静を装いながら言い替える。
か「今何か言いかけたよね」
『いや、』
か「でも…」
『黙ってマジで』
2人がイチャイチャ(2人の絡みをオタクはこう呼ぶ)してるのを見たいとか口が裂けても言え無い。
取り敢えずかるちを黙らせてその場を切り抜けた。
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作者名：梔子 | 作成日時：2022年4月3日 11時
