176戦 ページ29
マチ
「バレた」
シャル
「大丈夫、もう追いつく」
車で追跡をはじめて、ウボォーを連れ去ったやつがいると思われる車が見える範囲に来た辺りでマチの念糸に気付かれてしまった
すると、旅団が乗っている車のボンネットに人が飛び乗る
すぐにそれを察知した団員達はすぐさま車から出ていく
先程まで乗っていた車は布に包まれ小さくなっていた。そしてその布を摘む男
中からノブナガの声が聞こえる。逃げ遅れたらしい
フェイ
「ノブナガは位置が悪かたね」
マチ
「それにしても面白い能力だね」
団員達はとくに心配する素振りを見せることなく、男の能力に関心していた
包んだものを小さくする能力だと分かり、彼が運び屋であり競売品を持っていった人物であることが分かった
そんな中月明かりに照らされ現れた残りの陰獣達
「本当にこれがあの幻影旅団かよ、もろそうだぜ」
シズク
「あれ？陰獣って全部で10人だよね、これで揃ってるよ」
フェイ
「おかしいね。鎖の使い手はウボォーを抑えて車で逃げてるはずね」
ここで鎖の使い手が陰獣の1人ではないことに気付いた旅団
更に疑問が増えたがやることは変わらなかった
フェイ
「ま、こいつらに聞けばわかるね」
フェイタンとシズクが陰獣の相手を、マチは運び屋の梟を、シャルナークは見ているだけだった
マチは1度アイディを岩場に置く
＊
梟も捕え、陰獣も半分が死んだ時に1つミスをしてしまった
「おらぁ！！」
陰獣の1人が重症を負いながらもなけなしの一撃をアイディを狙って攻撃する
マチは手が空いておらず、フェイタンとシズクそしてシャルナークもアイディから離れている
完全にノーマークだった
フェイタンとシャルナークが迎撃しようとするがそれよりも先に陰獣の前に立つものがいた
ジブリール
「マスターの神聖なる体に触れようとは…万死に値します」
それはアイディの力と守護者の1人であるジブリールだった
表情は笑顔だが殺意はかなりのものだった
ジブリールは武器を持たずオーラも出さず、ただ陰獣に向けて手を拳にしただけだった
グシャッ______
次の瞬間、陰獣は肉片となりグシャグシャになって地に落ちた
ジブリールには返り血が付く
ジブリール
「…やはり、ただの人間ではもろすぎますね」
呆気なく死んでしまった陰獣に残念そうな感想を述べるジブリール
改めて聖王の力の恐ろしさを知った旅団だった
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作者名：白兎＠ロップ | 作成日時：2020年5月23日 21時
