173戦 ページ26
気付いた時には気球で移動していることがマフィアにバレ、気球を撃ち落とされ荒野に緊急着陸した
目の前には大量の車と、剣や銃など様々な武器を構えて旅団を睨みつけるマフィアの男たち
「降りてこいコラァ！！」
「沈められるか埋められるかぐらいは決めさせてやるぞ」
銃口を上にあげて威嚇射撃をする。しかも実弾
響き渡る銃声にびっくりしたのかアイディは耳を塞ぎマチの背に隠れていた
姿を隠すのも理由のひとつだが、マフィアの男たちの顔が怖いのもあった
ウボォー
「俺がやってくらぁ、お前ら手ぇ出すなよ」
ウボォーギンはそう言って1人マフィア達がいる崖下へと降りていった
隠れていたから気付かなかったが、アイディがひょっこり顔を見せた時にはすでにウボォーギンは戦っていた
マフィア達はなすすべもなくやられている
アイディ
「あ…あれも大丈夫、なの？」
ノブナガ
「あぁ…問題ねぇ。ただの銃じゃウボォーギンの体にかすり傷1つつけられんぜ」
フェイ
「肉体の強さは旅団イチね」
とくに助けることもなく、他の団員はただ見ているだけだった
その間にもまだマフィアの増援らしき車がこちらへと向かってくる
スナイパーライフルやランチャーを使っても大きな傷がつかないウボォーギンに驚きながらも、周りに残る死体や血溜まり、肉片を見て顔をしかめるアイディ
シズク
「聖王様大丈夫？顔色悪いよ？」
シズクの問いかけを聞いて全員がアイディを見る。口元を抑えてるアイディを見てマチは何か気づいたのかアイディを奥へと移動させる
マチ
「あまり見ない方がいい。思い出すんだろ？」
アイディ
「うん…戦ってる時は何ともないのに、こういう時に限ってダメなんだよね…」
奥で腰を下ろして一息つくと深呼吸をして落ち着くアイディ。こうなった原因だからか責任を感じている団員達
すると場の空気を変えるかのようにシャルナークが声をかける
シャル
「聖王様、トランプでもやって気分変えない？」
シズク
「あ、私もやる」
シャルナークとシズクなりの気遣いなのかなるべくアイディに崖下が見えないところでトランプをやろうと誘ってきた
しかしトランプを見て首を傾げるアイディ
マチ
「ん？クーナとかとやったりしない？」
アイディ
「クーナはあまりこういった遊びにのってくれないから初めてかも」
シャル
「じゃあ聖王様は初めは見学ね」
と言って急遽トランプが始まった
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作者名：白兎＠ロップ | 作成日時：2020年5月23日 21時
