【HUNTER×HUNTER】雷神少女3 (ページ41)

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138戦ページ41

クーナは【透刃マイ】の能力を使い、透明化をして天空闘技場の外を歩いていた
普段だったら透明化などしないが、今回は状況が状況のための行動だった

するとクーナはある人物の背後にそっと立ち、透刃マイを首元にそっと刃を向ける

クーナ
「動かないでくださいね。結構地味ですけど…斬れ味はいい方なので」

ソマリ
「ちぇ～反撃しようとしてたのバレてたのかぁ」

刃を向けた先にいたソマリは不貞腐れた顔をして降参したかのように両手を上げた
先程まで右手に小型ナイフがあったが、クーナに先読みされ渋々懐にしまっていた

ソマリ
「聖王ちゃんの代わりに来た…騎士さん？」

クーナ
「そう思ってくれて構いませんが、アイディの容態もあるので手短にできませんか？」

クーナは睨みつける
目の前には大切なアイディを傷つけた張本人がいる中、殺意を押さえて会話をしていた

しかしソマリはすぐ理解していた
ソマリを見るクーナの瞳だけは、殺意を物語っていた

ソマリ
「んじゃ～まず…ソマリのことについてだね？簡単に言えばソマリは【覇王】信者なの」

クーナ
「…普段はなにを？」

ソマリ
「ん～、盗人ってほどもの盗んでないけど…まぁそれなりに悪い子！」

ソマリの曖昧な回答に少し苛立ちを覚えるクーナ。しかしこれ以上話をややこしくしないために何も言わなかった

クーナ
「何故アイディが聖王だと？」

ソマリ
「えっとね、ソマリの雇い主が聖王に詳しかったの！」

クーナ
「その内容は？」

ソマリ
「聖王ちゃんの…素行調査みたいなの！聖王ちゃんと戦ったのはソマリの趣味なの！」

ソマリには依頼人がいることが判明した。しかしソマリ自身は覇王信者のため聖王についての知識がちゃんと備わっている訳では無い
つまり、ソマリの依頼人が聖王と関わりが深いということである

クーナ
「…過去にその依頼人との交流は」

ソマリ
「ないの、今回が初めてなの」

そこでクーナはため息をついた。これ以上彼女から聖王の情報は得られそうになかったからだった

クーナ
「もういいです…今後あなたと出会わない事を願います」

と言ってクーナはその場を離れようとするが、ソマリが口を開く

ソマリ
「聖王ちゃんの【眼】、そっくりだったなぁ」

その一言に思わず振り返ってしまうクーナ

ソマリ
「気になるの？」

クーナは目を顰めながらも、ソマリに向き合い話を聞いた