116戦 ページ19
「ねぇ！ねぇ！あなた、アイディ選手だよね！」
アイディ
(……元気な子だなぁ)
食料を買いに街に出たアイディだったが、天空闘技場から出てすぐに元気な女の子に声をかけられた
アイディ
「そうだけど…あなたは？」
リリア
「あたし？あたしリリア！17歳！」
アイディ
「…アイディ、です」
リリア
「知ってる！アイディ選手の試合全部見てた！…です！」
完全にアイディと少女____リリアのテンションは真逆だった
アイディの直感だが、リリアはかなりの力を持っているようだった。念も中途半端ながら覚えてはいるらしい
リリア
「あたしアイディ選手についていっぱい知りたいの！！一緒にご飯食べながらお話しませんか？？」
アイディ
「…それは、いいけど」
リリア
「やったぁ！天空闘技場は男の人ばっかりで女の子なんて珍しいから…もうめっちゃ嬉しい！！」
食事の誘いを了承したアイディ
するとアイディの返事を聞いたリリアは飛び跳ねて大喜びした
確かに天空闘技場は拳ひとつで金儲けをしようとする猛者達の集まりであり、女性がいたとしてもスタッフか観客くらいだろう
リリア
「近くに美味しいお店あるんです！行きましょ！」
アイディ
(…こう、明るくて元気な感じ…ゴンを思い出すなぁ)
アイディはリリアを見て思ったのは、数ヶ月前に別れた友人のゴンによく似ているということだった
リリアに引っ張られる形でアイディは後に着いていく
＊
リリア
「えっ！？同い年！！歳上かと思ってた…」
アイディ
「…そうかな？」
リリア
「そうだよ！おまけに七戦姫！？すごいすごい！！」
テーブルに並べられた料理を頬張りながらアイディについて聞いた感想を述べる
リリア
「あ…でも、そんなすっごい話…あたしが聞いてよかったんですか？」
アイディ
「……何でかな、普段だったら会ったばかりの子に教えるなんてしないんだけど…あなたには、話してもいいかなって…あなたの話聞くの、楽しいから」
リリア
「はわぁ…、秘密の共有！嬉しです！！あたしもっとアイディ選手の話聞きたいです！あ！安心してください、あたし口は固い方なので！」
アイディは不思議とリリアに気を許し、七戦姫のことなどを話していた
アイディはそこから更に話を重ねていく
リリアとの出会いが、アイディを救うことをまだ誰も知らない__________
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作者名：白兎＠ロップ | 作成日時：2020年4月12日 0時
