私はあなたの大ファンで。 (ページ5)

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撮影が終わった今、なぜか私は唐沢さんと窪田さんの三人でご飯に来ていた。

終始緊張して心臓ﾊﾞｸﾊﾞｸでどんな会話をしたかなんて覚えてなかった。

唐「じゃあ窪田、送ってやれよ」

『え！大丈夫ですよ！』

窪「いえ、送りますよ。もう遅いですし」

唐「頼むわ。お疲れ」

『え‥あ、お疲れ様でした！』

颯爽と帰っていく唐沢さんの背中を呆然と見ていた。

窪「じゃあ‥帰りましょうか」

『あ、はい！』

まさか二人になるなんて思っていなくて、無言になってしまう。

窪「あの‥今日はお疲れ様でした」

『いえ、すごく楽しかったです。生で京極・望月ペアも見れて‥(笑)』

窪「あのやり取り見られてたんですね‥そう思うと恥ずかしいな‥」

『仲良しなんだなって伝わってきて羨ましかったです(笑)』

窪「いや、唐沢さんがよくしてくれるお陰ですよ」

少しの間、また無言になってしまう。

『‥すみません。私人見知りで‥』

窪「いや！僕もですから！だから‥その‥」

私以上に焦って、フォローしようとしてくれるのがなんだか可愛くて、笑ってしまう。

窪「あ‥あの‥？」

『あ、すみません。優しいなと思って‥(笑)』

窪「え、僕がですか？！」

『はい(笑)』

優しくペースを合わせて話をしてくれる窪田さんのおかげで楽しく会話をすることができて、家につくのもあっという間だった。

『あ、ここです』

窪「え！近いですね‥」

『‥そうなんですか？』

窪「はい。ここから見えてます」

窪田さんが見たのは近くにある大きなマンション。

『本当だ‥。近かったんですね(笑)』

窪「全然知りませんでした(笑)」

『‥じゃあ、今日は本当にありがとうございました。それに送ってもらっちゃって‥』

窪「あ、あの！」

『‥？』

窪「良かったら、連絡先‥交換しませんか？」

『え‥』

窪「あ、いえ、嫌なら全然！すみません！」

『え！いや！そう言うことじゃなくて‥！！あの‥いいんですか？』

窪「はい。僕の方こそいいんですか？」

『もちろん！すごく嬉しいです！』

連絡先を交換してお互い家に戻った。

お風呂を済ませてテレビをつけ、ソファーへ腰を下ろした

『あ、窪田さん‥』

CMに映る窪田さんの姿を見て今日のことを思い出していた。

『優しくて素敵な人だったな‥』

連絡先を交換したことを思い出して、すごく恥ずかしくなる。

『だめだ！寝よ！』

布団に入り、考えないように目を瞑った。