第2章第1話「獣人の国:アレイア」 ページ10
俺たちは翌日の早朝に国を出た。
一緒に旅をするメンバーは俺、春、鹿波さん、翠、魔神、あとオマケに冬弥と夏奈だ。
危険な旅になるかもしれないと思って夏奈と冬弥は国に置いてこようとしたのだが、無理矢理付いてきた。
なんせ、元の世界に帰る為の手段を探す旅だからな。
まず俺たちが向かうのは獣人の国「アレイア」。
別名は中立国家というらしく、どこにも味方しない中立の立場らしい。
随分と前にこの世界では大戦が起きたらしいが、その時も中立であり続けたらしい。
魔神が前に一度だけ行ったことがあると言っていたので、話を聞いてみると、
アレイアの首都はライと言って、かつて世界を救った英雄の名前らしい。
その首都「ライ」は俺たちのいるポイズリン帝国とは違い、治安がとても良く、そして獣人の国というだけあって住人のほとんどが獣人だという。
そういえば魔神のこと今まで魔神としか呼んで無かったが、これでいいのか?
魔神の前世の名前で呼んだ方が良いか?
よし。考えているとキリが無くなりそうなのでここで俺は考えるのをやめた。
気になる移動手段だが、最近あの魔王を倒したことによって春が新たなスキルを獲得した。
その名も「きょだいか」だ。漢字に直すと「巨大化」となる。
その名の通り、巨大化することができるスキルだ。
その大きさは俺達全員を乗せて飛べるほどで、春には申し訳ない気もするが、移動手段になってもらうことにした。
魔神の魔法でもアレイアに行くことが出来るが、それだと旅してる気分になれない!と春に反対された。
言い忘れていたが、旅に出ることは王様にちゃんと言ってある。
そして俺たちは春の背中に乗り込み、ポイズリン帝国を去った。
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作者名:フローリング | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Misusitai/
作成日時:2021年8月16日 19時