第56話「魔神の過去1」 ページ5
Aが召喚されて来た異世界には、魔神と呼ばれる存在がいた。
そして、その魔神は数多くの伝説を世に残した神という認識になっている。
ー魔神視点ー
私は普通の・・・いや、普通じゃないか。転生者だし。
改めて。私の名前は「白野 鈴」どこにでもいる小5女子。
だが、それはあくまでも表の顔。
鈴「オレ、息子を犠牲にしてまで転生するつもりは無かったのに・・・。」
そう。オレは転生する際に性別が変わってしまったのである。
鈴「はぁ・・・・・・。」
俺は深くため息を吐いた。
すると、オレの隣から声が掛かった。
?「鈴ちゃん、どうしたの?もう授業始まってるよ?」
声をかけて来たのはオレの隣の席で友達の「花村優衣」
小2の時から同じクラスで、結構仲は良好だ。
オレはなんでもないよと優衣に告げた。
先生「そこの二人ー!静かに!」
黒板に向かって英文を書いていた先生が、オレたちの話し声に気付いた。
鈴・優衣「は、はーい・・・・。」
やべ・・・怒られた・・・。
余談だが、オレはクラスの中でもかなり成績が良かった。
のだが。体育の時間に困っている事がある。
オレは転生するときに性別が変わってしまっている。つまり。
着替えの時に何がとは言わないが、見えそうになるのだ。
出来るだけ見ないように俯いているのだが、ホントにギリッギリ。
先生「・・・・野さん、白野さん。聞いていますか?」
おっと。変なこと考えてる場合じゃなかった。
鈴「えーっと、何でしたっけ?」
オレがそう先生に聞くと、先生は「眠たそうにしていましたから」と答えた。
うん。考え事していただけです先生。
そんなこんなで時間は過ぎていき、給食時間も通り越してもう下校時間となった。
ー下校中ー
オレが下駄箱で運動靴に履き替えていると、もう外で優衣が待機済みだった。
優衣「鈴ちゃん、一緒にかーえろ!」
万円の笑みでオレにそう言う優衣。オレはその言葉に「うん」と返事をした。
またまた余談だが、オレは一人っ子だ。文字通り、両親も居ない。
母親はオレが一歳のときに病気で亡くなった。そして父親はオレが六歳の時に目の前で刺されて亡くなった。
オレが暗い顔をして俯いていると、それに気づいた優衣が
優衣「鈴ちゃん。顔、暗いよ?嫌なことでも思い出した?」
優衣が、オレにそう声をかけて来た。
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作者名:フローリング | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Misusitai/
作成日時:2021年8月16日 19時