第１３話 ページ13
韓国に帰る二日前、ロニたちとクリスマスパーティーもどきをした。
何かと理由をつけては遊びたい年頃だ。
学校にいる可愛い女の子の話をしたり、それぞれが準備した料理を自慢しあったり。
グループの豊かな国際色が並べられた料理にも反映されていた。
ちなみにジムは料理ができなかったらしく、母親の作った物が置かれている。
今日のセーフラインというところだろう。
Aの用意した料理は基本的に好評だったが、キムチは賛否が分かれるようだった。
ロニとユーゴは、どちらの方がより優れているか愛の詩を作りあっては披露してみせた。
椅子に片足を乗せながらまるで劇に出てくるヒーローのように、身振り手振りを付けながら詩を口にする。
ノリのいいジムが、じゃあ僕がヒロインだ、と宣言して真面目な顔して二人の愛の詩に添削をし始めて一気に混沌が室内に満ちた。
要するにカオスだ。
ジムの家にホームステイしているヨハンは、会場となったジムの家でターキーの用意をしてくれているメアリーさん(ジムの母親)に、久しぶりに会う両親に何を持って行けば喜ばれるか相談をしていた。
完全にパーティーだということを忘れていると思う。
クリスはクリスで、ソファで向かい合って座りながらジムの父親とチェスをプレイしていて、なかなか良い試合を繰り広げている。
一つ一つの濃度が高い。
そんな事を考えているAも、パーティー気分を率先して味わいに行っているわけではなかった。
休暇の間に締め切りのある高校間で行われる小説コンテストに出す作品を完成させるべくノートパソコンのキーボードを叩いていたからだ。
英語で応募する作品を書くのは初めてで予想外に時間がかかってしまったが、韓国から国際便で送るわけにもいかなかった。
母国語で考えた表現を慎重に英語に変換していく。
母国語で書く文章は、一つ一つの表現を丁寧に行い、脳内で読者にその場面を想像できるように描写することに重きを置いている。
感情表現も深みに嵌って行きそうだ、と兄たちに言われた事があるくらいにはしっかりと書いている。
喜びも悲しみも苦悩も、まるで読者自身の思考を塗り替えるように。
そんな作風と大きく異なる英作品では、軽いテンポで読める事を意識して作品を作る。
感情も、固めていくよりは指針を示して読者に任せる事が多い。
暗い話でも成功ストーリーに持って行くのを意識している。
泣く話より、前を向ける話、というような方向性の違いだ。
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はちうん(プロフ) - 繭さん» ありがとうございます。意識はしているのですが、たまに変な文章を書いてしまうので、そう言っていただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2018年3月14日 16時) (
レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
繭(プロフ) - コメント失礼します。はちうんさんの文風がすごく読みやすくて尊敬します！これからも頑張ってください！ (2018年3月13日 13時) (レス) id: dba4d43671 (このIDを非表示/違反報告)
はちうん(プロフ) - KNさん» コメントありがとうございます、嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね。 (2018年3月12日 7時) (レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
KN - コメント失礼します。この作品すごく好きです。毎日チェックしてます(笑)文章がとても綺麗ですね!これからも応援してます!ファイティン! (2018年3月12日 0時) (レス) id: de585078da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U_hi | 作者ホームページ：http://id35.fm-p.jp/408/yuna3lone/
作成日時：2018年2月19日 2時
