悪魔に喰われ引かれ会う【青エク】２ (ページ10)

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「よしっバッチリ」

着なれた中学の制服ではなく
今日から正十字学園の制服に袖をとおす

無事に中学を卒業し晴れて高校になる

義務教育という中学はほしにとってはただ出欠をとるだけの所になっていた
勉強も運動も中学生とはいえないレベルだったから仕方がないのだが
学生らしい行事にも一切参加せず友達も出来ないまま
なんの思いでもないまま幕を閉じた

こんこん

獅「はいるぞ」

「いや、返事してから入ってよ
着替えてたらどうするのさ」

獅「なんだよ今さらだろお前～
風呂場にどっきりばったりもあったなかだろ？」

「う、うるさいな！やめてよ！えろじじじ」

鏡見ごしに後ろに立つ藤本をみる

獅「メフィストがきてるぞ
趣味の悪いベンツでな」

「…うん。ここにある荷物とかもってかえって貰うし
学校にそのまま一緒に行く」

二人は部屋からでて玄関にむかった

「三年間お世話になりました
本当に感謝しています…
本当の家族みたいで私この家が大好き」

獅「あぁ、元気でなって
ここじゃない所で会えるだろうが
寂しくなるな」

藤本は頭をがしがしとかいて廊下を振り返った

しかし後ろには誰もいなかった

獅「あー、わりぃな
寂しいんだよあいつらも」

「…うん。大丈夫
二人にも元気でって伝えて？ありがとうって」

今日ほしがこの家を出る
しかし、燐と雪男は見送りには出てこなかった

少しだけ沈黙になりほしはドアに手をかけ開いた

メ「ふふっおはようございますほし
その制服よく似合いですよ
最高オブ最高でっす☆」

「…ありがとう」

長いピンクのベンツからおりてきたメフィストはパチンと聞こえてきそうなほど綺麗なウィンクをする

燐「まって！！！！！！！！！」
雪「ねえさん！！！！！！！！」

「っ！？」

車にのる直前
背中にドンッと衝撃を感じで
びっくりして振り向くと

大きな目から止めどなく涙を流してだきついてくる
二人の姿があった

燐「げ、げんきで、な、ヒックおれ、料理もっとうまく、なるから
クッまた食べてくれるか？」

「…うん。また食べさせてくれる？楽しみにしてるね？」

雪「ヒックヒックぼく、もっと強くなるからンッ
もう、泣き虫になんて、ならないから」

「うんうんがんばれ雪男…」