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佐「ほしは知らないか？
俺も最近金造に…聞いたんだけど
舞子には許嫁がいるんだってさ」
「！」
佐「京都の由緒あるお家の一人娘なんだから
まぁ、よくある話だよ
俺の家だって多分そう言う話あるとおもう…
兄貴にだけど」
「そ、そうなんだ…
私たちってお互いのこと、結構知ってると思ってたけど案外知らないんだね」
佐「…ほしだって人に言えない事あるだろ？」
そう言われると何も言えなくなる
メフィストの契約や
燐のこと
知っていても言えない事だらけのなかで
生きているのだから
他人に口を出せる訳もない
佐「でもいいんだ
俺が、勝手に舞子を守ろうって、決めただけだから
辛そうにしてたら俺がダジャレでもいって笑わせてやるんだ
怪我したら直ぐにね手当てしさ
大切な“友達”でいてやるさ」
「…うんそうだね」
ジリジリと焼けるように熱さのなか
何故か冷静になり
セミの声がやたらうるさく感じた
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変わらない日々
時間だけはあっという間に流れていく
肌に触れる風の冷たさが厳しくなる頃
塾では相変わらず授業を淡々とこなすほしの姿があった
しかし、教室にはほしを含めた二人しかしない
「はい、以上です。質問がなければ今日は終わりにします」
金「…なんで俺だけしかおらんのや」
「…はぁ
あんた知ってるでしょ？
舞子が１６歳になったら許嫁と結婚するってこと」
金「…」
「…舞子は２月１３日が誕生だから
来年には結婚する」
金「それが何や。んなこと今更
二人が休んでる理由になんのか？」
ほしはポケットから携帯をだすと
舞子からきたメールを金造に見せた
“明日から塾をお休みします
実家で許嫁の家族との、顔合わせと
式を上げる神社へ下見に行ってきます
ps学校も休むからノート後で見せてね”
「ってきたの」
金「…糸目が休む理由はわかった
遥はなんで休んだんや」
「ん、」
また携帯を金造にわたす
“ものすごく体調が優れないので
塾休みます。すみません
ps 舞子から連絡きた
許嫁に会うらしい。式の下見に行くと言っていた”
金「あいつど阿呆ちゃんか！！！」
「〜こればっかりは金造に賛成
でも、まぁね、」
金「…なんや、お前もしっとるんか
遥が糸目の、すいてるの」
「うん…結構前に話してくれた
でも、いえのことあるからって諦めてたけど
きっと大好き何だろうな」
ほしと金造は二人を思うと少しだけさみしい気持ちになった
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作者名：月。 | 作成日時：2018年12月7日 17時
