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「とりあえず、座りませんか？」
立ち尽くす錦戸さんを促し、向かい合って席に着いた
「Aちゃん達と久野さんとこのパーティーで再開した時、すばるくんが“潰したる”言うてて…」
マルちゃんが淹れてくれたお茶を、一口飲んだ錦戸さんが話を続ける
「大倉なら止めてくれる思ったんやけど、“俺も賛成や”言われてもぉて……
俺は、そんなん無意味やからやめてくれ言うたんやけど、2人とも聞く耳持たんと、どんどん話 進めてまうし。
まさか、Aちゃんとこのお向かいに、おんなじ日に店オープンさせるなんて……
俺もついこの間、知ったんよ」
「でも、錦戸さん 一緒のお店で働いてるんじゃ…」
「そうなんやけど……最近 俺、大倉に避けられてるみたいでな。
新店の準備も忙しいらしくて、ここ数ヶ月は挨拶と軽い世間話ばっかやねん」
「でも、新店のオープニングスタッフには選ばれてるんですよね？」
「一応……な。でも どぉなることか……」
窓から見える忠義のお店を、ジッと見つめながら
「あいつな、変わってもぉてん。全然 笑わへんの。でっかい口開けて、大笑いしとった あの顔、最後に見たんは いつやろか……
思い出されへん位、昔なんよね」
錦戸さんといる忠義は、いつも楽しそうで、いつも笑ってるイメージしかなかった
辛そうに俯く錦戸さんのこと見ていたら、胸が苦しくなる
でも、何と言葉をかけていいのかわからず、迷っていると
「お待たせしましたぁ〜」
明るいマルちゃんの声が聞こえてきて
テーブルに置かれたのは、大皿に盛られた唐揚げ
「えっ？…イヤッ、えぇっ？」
大量の唐揚げに、目が点の錦戸さん
「落ち込んだ時には、食べるに限りますよ」
ってニコニコ顔のマルちゃん
「でもっ、俺 大倉んとこの…」
「わかってます。でも、錦戸さん“ええ人”やし。それに、人を見る目がある章ちゃんのオッケーが出てますんでっ」
「よかったら、味の感想 聞かせて下さい」
錦戸さんに箸を手渡すヤスくんは、さっきまでかけていた眼鏡を外していた
「いただきます」
揚げたての唐揚げを、口に運ぶ錦戸さん
第一声は
「……うっまぁ〜」
さっきの、今にも泣き出しそうな 悲しそうだった顔が、パァッと華が咲いたような笑顔になって
美味しそうに食べてくれる錦戸さんを見ていたら
「ねっ、私も食べたいっ！」
気付いたら、4人でひとつのお皿の唐揚げをつまみながら、4人とも笑顔になっていた
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ちか(プロフ) - りんさん» 不快な思い、させてしまって申し訳ありませんでした。即変更しておきました。 (2017年3月24日 19時) (
レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 大倉くんのファンなので、タラレバというワードがとても引っかかってしまいます…。 (2017年3月24日 13時) (レス) id: b8c41de9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年2月23日 13時
