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「ほんで、何しに来はったんですか？挨拶だけと ちゃうでしょ？」
「さすが安田くん、村上不動産のブレーン。
他の奴らとちゃうなぁ」
ガタンと椅子を引き、ドッカリ腰をおろした渋谷さん
足を組んで、膝の上に肘をつき頬杖をついて
「おんなじ時期に、こない近くで飲食店がふたつもオープン…ってなぁ。……あれやんか」
「“あれ”って……？」
「これやから、素人のお嬢ちゃんは……
同じ時期に店 オープンしたら、お互いの客 食うてもぉて、売り上げ落ちるやろ？
そんなん、双方の店にも得にならへんやんか」
「でもっ、そないな事 言われてもっ…」
怯えたように、渋谷さんの様子を伺いながら声を発したマルちゃん
それを遮るように
「そんなら“勝負”してみませんか？」
話し出したのは、今まで黙っていた忠義だった
「そちらの店とこちらの店、どちらがオープン初日の売り上げが多いか、競ってみませんか？」
「はいっ？何でうちがおたくと勝負せなアカンのですか？」
「自信…ありませんか？」
「何やと？」
「そりゃ そうですよね。素人さんの集団が、うちの店に勝とうなんて何年たっても無理な話ですわ」
険悪な雰囲気の中、睨み合う ヤスくんと忠義
「うちの従業員…バカにしないで下さい」
腹が立った
信ちゃんや裕くん、マルちゃんを騙してた渋谷さんにも
素人扱いして、ヤスくんのこと見くだしたような目で見る忠義にも
「確かに、私達は飲食店経営に関しては素人です。でも、それなりに皆んな努力して、知識もつけてきました。
何よりも、私達には従業員同士の“絆”と、これまで出会ってきたお客様との“ご縁”があります。
人の事、平気で騙すような あなた達に、負ける気がしません」
「ハハッ、そんな俺に騙されて、店の情報ポンポン喋ってまう従業員、かばう必要あるんかなぁ？」
渋谷さんの鋭い視線に耐えかねて、小さくなり俯くマルちゃん
「“騙される”って事は、綺麗な心の持ち主です。周りの意見も素直に受け止め、必ず結果を出してくれます。
そんな丸山は、うちにとって大切な従業員であり、“仲間”です」
「“仲間”とか…そない甘い事 言うてると、他の店に潰されますよ？」
「“潰されない”って事、証明して見せます」
振り向けば、マルちゃんとヤスくんが大きく頷いてくれたから
「先程の“勝負”、お受けいたします」
私を見下ろす忠義を見上げ、そう告げた
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ちか(プロフ) - りんさん» 不快な思い、させてしまって申し訳ありませんでした。即変更しておきました。 (2017年3月24日 19時) (
レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 大倉くんのファンなので、タラレバというワードがとても引っかかってしまいます…。 (2017年3月24日 13時) (レス) id: b8c41de9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年2月23日 13時
