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月並みな言い方かもしれないけど

「私が作った料理で、みんなが笑顔になれるお手伝いが出来るのなら、そんなに素敵な仕事、ないんじゃないかな?って思った」


「これしかない。って 思ったの」


こちらをジッと見つめる信ちゃんの瞳は真剣で、そこから目を逸らしたら負けだと思って、この思いが届くようにと見つめ返す


暫しの沈黙


それに耐えかねて声をあげたのは 裕くん




「えぇやんか、弁当屋。A 栄養士の資格も、調理師免許も持ってるんやから」


その声が、張りつめていた空気を一瞬 和ませてくれたけど、信ちゃんは何も言ってはくれなくて


そのかわり


「ヤス〜、どう思う?」


信ちゃんが話しかけたのは、テーブル席に座る
“おひとりさま”




カタンと椅子を引き、カツカツとこちらに近付いてくる その人


私でもわかる、ちょっとお高めなスーツを着こなし、細縁の眼鏡

いかにも仕事が出来そうな、真面目そうな出で立ちなのに



髪が 金髪



そのチグハグな見た目に、視線が釘付けになっていると


「前に話したやろ?俺の右腕。大切なパートナーの、安田 章大」


「こんばんは」

と頭を下げる安田さんに


「こんばんはっ。木口 Aですっ」

立ち上がり、頭を下げ返す



以前、信ちゃんに聞いたことがある


俺ひとりでは、今の会社ここまで大きく出来ひんかった

全部 あいつがおってくれたおかげやわ


『ホンマに“ヤス”は優秀な男や』


って



信ちゃんが認めた、数少ない人



「俺はな?こいつに賭けてみてもえぇと思うんやけど…」


「ん〜…」


腕を組み、私の頭の天辺から爪先までゆっくり視線を落としていく安田さん

あまりにもジーッと見られるから、緊張して体が硬くなり動けないでいると



「作ってみて?」


「えっ?」


「料理、得意なんやろ?」


「そっ…れは…」


「お手並み拝見や」



ニヤッと笑うその顔に、小馬鹿にされてる気がして




私の中の何かのスイッチが、カチッと押された

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ちか(プロフ) - こあさん» 2作品、お読み頂き嬉しい限りです(≧∀≦)決して焦らしているわけでは^^;脱線が多すぎて、本質に迫りきれてないという……本日より、またユルユルと更新していきますので、長〜い目で お付き合い下さると嬉しいです^ ^ (2017年2月16日 8時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - ちかさん» もちろん、同時進行で読み進めております♪ あぁ、焦らされている(笑) (2017年2月14日 1時) (レス) id: a127aff5ea (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - こあさん» 緑さんsideもお読みいただけているのでしょうか?ありがとうございます(≧∀≦)つ、繋がってしまうのでしょうか?!… な〜んて 含みを持たせつつ……(*^^*) 亀更新ではありますが、最後まで お付き合い下さいね☆ (2017年2月13日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - つ、繋がってしまう~(冷や汗)展開が楽しみですね★ (2017年2月13日 15時) (レス) id: a127aff5ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちか | 作成日時:2016年12月28日 1時

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