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「ここ、入ろか?」
「次、こっち」
テキパキと買い物を済ませていく安田さん。きっと私、足手まといな筈なのに
「これ、どっちがえぇと思う?」
裕くんから頼まれた買い物、私の意見も取り入れてくれた
常に私の少し前を行く安田さん
ペットショップの前、ガラス越しに
「お前、かわえぇなぁ〜」
って仔犬に話しかけたり
お花屋さんの店先で
「今度、買ぉたるからな」
観葉植物に声かけたり
“休みの日は、全然 雰囲気違って…”
マルちゃん言ってたけど…
確かに、今の安田さんは、私の知ってる安田さんとは全く違う
少しの戸惑いつつ、安田さんに遅れないように歩いていると
「ちょっと休憩 してこか?」
小さな喫茶店
目の前に座る安田さんが
「俺、村上くんとこ入る前、別のとこで働いててん」
窓の外に視線をうつして話し出した
「外資系やったんやけど、周りの奴ら高身長のイケメンばっか。俺、背 低いし 顔になんて自信 なかったし…コンプレックスの塊で。
眼鏡は俺の戦闘服みたいなもんで、眼鏡かけとれば、そいつらと対等に戦える。周りにも“出来る奴”って見える。そう思っててん」
運ばれて来たコーヒーに 一口つけて
「でも、村上くんはそんな俺の内面 すぐに見抜いて“自分、辛ないん?そない重たい鎧着て戦って、仕事 楽しないやろ?”って。
“何事も、楽しまな損やで”言うて、バシッと肩 叩かれた時、あぁ この人とやったら肩肘張らず仕事できるかも…そう思って村上くんとこお世話なるようになってん」
「信ちゃんらしいですね」
「木口さん事も、色眼鏡で見とった」
「私 ですか?」
「村上くんから話 聞いた時、正直 呆れた。男にフラれたから社長なるとか…」
「それはっ…」
「でもな?ここまでやるとは思ってへんかったわ……
信ちゃんに言われてん。
“いつまでAの前で眼鏡かけてんの?これから一緒に仕事していく仲間なんに。お前が変わらなアカンで”って。俺、あの3人の前では 眼鏡かけてへんの」
「そう…なんだ」
「これからは、木口さんの前でも眼鏡 やめるわ。もう木口さんの前で武装してても意味ないしな」
「私もっ。勝手に安田さんの事 怖い人だってイメージ持っちゃって。カベ つくってたとこあって…」
「お互い様って事やね」
「はい…」
「では、これからもよろしゅうお願いします」
「こちらこそ、お願いします」
もっと早くこうしていれば良かった
いつもと違う笑顔の安田さんを見て そう思った
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ちか(プロフ) - こあさん» 2作品、お読み頂き嬉しい限りです(≧∀≦)決して焦らしているわけでは^^;脱線が多すぎて、本質に迫りきれてないという……本日より、またユルユルと更新していきますので、長〜い目で お付き合い下さると嬉しいです^ ^ (2017年2月16日 8時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - ちかさん» もちろん、同時進行で読み進めております♪ あぁ、焦らされている(笑) (2017年2月14日 1時) (レス) id: a127aff5ea (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - こあさん» 緑さんsideもお読みいただけているのでしょうか?ありがとうございます(≧∀≦)つ、繋がってしまうのでしょうか?!… な〜んて 含みを持たせつつ……(*^^*) 亀更新ではありますが、最後まで お付き合い下さいね☆ (2017年2月13日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - つ、繋がってしまう~(冷や汗)展開が楽しみですね★ (2017年2月13日 15時) (レス) id: a127aff5ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちか | 作成日時:2016年12月28日 1時