【BLEACH】尸魂界篇 II

84.緊急伝信 ページ39

虎徹side



虎「南の心臓、北の瞳、西の指先、東の踵
風持ちて集い、雨払いて散れ。
縛道の五十八、『摑趾追雀』!」


魔法陣の様なモノに黒墨で記号を書く


言霊を詠唱し終わると、その中に距離を示す数字が物凄い勢いで現れた。

次々と数字を変え転移先までの距離を正確に表す



虎「…三十一…六十四…八十三…九十七。
転移先を捕捉しました!東・三百三十二、北・千五百六十!………双極です…!」



隊長はそれを聞いて、はぁ…と白い息をこぼす。


辺りには日番谷隊長の卍解の跡がまだ沢山残っていて、氷が所々で存在を示している


卯「…解りました。
では、すぐに全ての隊長・副隊長の位置を搜索・捕捉して伝信して下さい。
私達がここで知った藍染惣右介の全てと、その行き先を。

…そして同じ伝信を…あの、旅禍達にもね。」


虎「…わかりました!」



隊長は氷に覆われた階段の側に横たわる二人の元へ向かう


“四”の数字が、少し小さく見えた


卯「…任せましたよ。
私はこれから、日番谷隊長と雛森副隊長の
救命措置に入ります。」



卯ノ花隊長が刀を抜いた。
空気が騒めく。


私も、驚いてばかりではなく今できる事をしなければいけない


赤い墨を手先に取った
それを己の両腕に直角な線を勢いよく書き始める


肘辺りまで書き終え目の前にかざすと、バン!と四角い額縁のようなものが浮かび上がった



虎「黒白の羅!二十二の橋染、六十六の冠帯。
足跡・遠雷・尖鋒・回地・夜伏・雲海・蒼い隊列。
太円満ちて天を挺れ、縛道の七十七!『天挺空羅』」



言霊を急いで詠みあげる。


次の瞬間、全ての隊長・副隊長、そして全ての旅禍達の頭の中に私の声が届いた



虎「_____…捕捉……成功…!」



《護廷十三隊、各隊長及び副隊長・副隊長代理各位
そして、旅禍の皆さん》

《こちらは四番隊副隊長、虎徹勇音です》



今から、全てを話す。
藍染・市丸・東仙・灰原の裏切りを。



《音声は届いていますか。緊急です》



きっと誰も、すぐには信じられない…いや、信じたくない、
残酷な現実_____…

でも、それが真実なのなら…



《これは、四番隊隊長卯ノ花烈と、私、虎徹勇音よりの緊急伝信です》



私は全てを話そう


虎「どうか暫しの間、御清聴願います…
これからお伝えすることは、全て真実です。」

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