49.処刑を止めると彼は言う ページ4
…
松本は浮かない表情をしていた。きっと、先ほどの事を考えているのだろう
「…」
点滴に繋がれた雛森は、卯ノ花に暫くは目を覚まさないだろうと言われた。
精神的なものが関係しているらしい。その姿は酷く痛々しくて、自責の念に囚われる
雛森はわかっていたんだ。
俺が藍染を殺してないってことも。
藍染の手紙に書かれていたことが、嘘だってことも。
_____それなら、あの藍染の手紙…どこまで改竄されていた…?
朽木ルキアの処刑によって解放される双極の力…
その力を以て尸魂界の滅亡を謀っている…
あのくだりは本当か…?もし本当なら…それが市丸のヤロウの狙いなら…
俺は…
「…地獄蝶…?」
松本の声で、意識が戻される。どこからか、地獄蝶が飛んで来た。
隊長格に伝言を通達する際に使われる地獄蝶は、あまり良い報告はしない
《隊長並び副隊長各位に御報告申し上げます》
《殲囚・朽木ルキアの処刑の日程について最終変更がありました》
《最終的な刑の執行は…》
《現在より二十九時間後です》
「!」
「隊長…これは…!」
《これは最終決定です》
《以降日程の変更はありません。以上…》
その言葉を遮るように歩き出す。
「隊長!!!」
「処刑とそれに連なる双極の解放」
「それが市丸の狙いならこの処刑、このまま見過ごす訳にはいかねぇ」
「ついて来い松本」
「処刑を止めるぞ」
次の瞬間、後ろから松本の威勢の良い返事が聞こえた。こんな時ばかりは頼もしい
雛森は、…一応鬼道を張っている為、外からの攻撃は出来ないし、まだ目は覚めないと踏んだ
俺は前を向いていた。
向いていたから、気付く筈なかった
雛森が静かに目を覚まし、俺たちの会話を聴いていた事は。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
響華 - 更新、おやめになられたんですか？ (2019年6月29日 23時) (
レス) id: 2916bffe8d (このIDを非表示/違反報告)
金盞花 - ありがとうございます!本当、ヒロネコさん達のお言葉に救われました…皆さんの期待に添えるよう、精一杯努力させて頂きますので、宜しくお願いします。 (2016年6月12日 18時) (レス) id: 48e8b6547c (このIDを非表示/違反報告)
ヒロネコ(プロフ) - 続けてくださるということで良かったです(*´∀｀*)少しでも悩み事が解決したらなと思ったので･･･。あまり無理しないで下さいね(´・ω・｀)更新楽しみにしてます(*´∀`)♪ (2016年6月12日 10時) (レス) id: 293e2e8ec4 (このIDを非表示/違反報告)
金盞花 - ありがとうございます!!早速、続篇にいかせて頂きますね! (2016年6月11日 23時) (レス) id: 48e8b6547c (このIDを非表示/違反報告)
ナキ(プロフ) - 続けるということで本当によかったです！少しでもお力になればと思ってコメントしてよかったです^^更新頑張ってください！ (2016年6月11日 11時) (レス) id: 7f625c503d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：EGOIST | 作成日時：2016年4月23日 14時
