【FFXV 短編小説】 (ページ2)

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#2 手伝い(イグニス) ページ2

「由華、ちょっといいか」
「何？」

キャンプ中、目の前にある火を囲み皆で楽しくワイワイと束の間のひとときを過ごしていると、イグニスが私に声を掛けてきた。

「明日の朝、朝食作りを手伝ってくれないか？」
「ああ、なんだそんなこと？いいよ！」
「悪いな。明日はよろしく頼む」
「はいはい」

正直、私も花嫁修行と題して料理をイグニスに習っていたことがあった。
しかし最近は料理作りを怠ってしまっていた。
だいぶ感覚も鈍くなってきていると思った私は、感覚を取り戻すためにもイグニスの頼みを快く引き受けた。

＊＊＊

「イグニス！おっはよー♪」
「おはよう。朝から元気いいんだな」
「そうかな？いつもこうだよ」
「そういえばそうだったな」

他愛もない会話を交わし、様々な調理器具を揃えて朝食作りの準備をはじめる。

「…で、私は何をすればいいのかな」
「ああ、そこの鍋をかき混ぜてくれ。ただし、焦げないようにな」
「はいはい、わかってますよ」

昔から焦がし癖のある私は、色々な面でイグニスに迷惑をかけてきた。

だから今度こそは…！

「おい、由華。手が止まっているぞ。それでは焦げてしまう」
「え？あ、ああ！ごめんごめん！」

こういう所なのだ。

「にしてもさー、何でまた手伝ってなんて言ったの？」
「最近二人で話すことがないと思ってな。どうだ、何か悩みなどはないか」
「ええ、そんなこと？…特に無いよ！」
「そうか。ならいいのだが。」

この後もしばらく会話をしながら鍋が煮えるのを待っていた。

「よし、そろそろ煮えてきた頃だな。味見でもしてみたらどうだ？」
「じゃ、遠慮なく……んっ！おいしー！」
「自分で作るとより上手いだろう」
「うん！！」

まあ、味付けとかは全部イグニスがしたから自分で作ったって言うのかは分からないが。

「どうだ？また料理をしようと思えるようになったか？」
「んー、まあ偶にはいいかも？私、イグニスの料理が食べたいの！一番大好きだからさ…」
「お前ってやつは…」

イグニスは照れ隠しなのかなんなのか分からないが、眼鏡を外し私の頭をワシャワシャと撫で回してくれた。

「イグニス？」
「お前には適わないな」
「ん？どういうこと？」
「いや、何でもない。また機会があれば手伝ってくれ」
「うん！お安い御用だよ！」

二人でいる時間が私の幸せ。
今日みたいな日がまたいつか来ますように…。

【END】

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別行動クエストを色々変えて書いてみました!!