検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:22,556 hit

永遠を望む クラピカ(リクエスト) ページ9

「おかえりクラピカ」
「ああ」



仕事を終え部屋に戻って来たクラピカにAは笑顔で迎える


緋の眼を集めるために若頭を務め、ストレスの溜まっているクラピカにとって
玄関まで出迎えてくれるAの顔を見るのが1番の至福だ


部下達の前では引き締まっている表情も今は崩し
クラピカは自然と微笑んだ。



「クラピカごめん。あのね、ご飯まだできてない…」



動物のようにAに耳がついていたらきっと垂れているだろうと思えるくらい
Aは俯いて申し訳なさそうに謝ってきた


クラピカはそんなAを見て、それを攻めるどころか微笑ましくなる


Aの不器用さは昔から知り尽くしている。
料理やら何から何まで、Aは良く失敗をしてしまう。
さしずめ今日も夕食を作り直している最中なのだろう。

なんせAはエプロン姿でいる。





「構わない。なら手伝おう」
「良いって!お風呂入りなよ、それまでには作り終えておくから」
「それではまた失敗した時、遅くなってしまうのでは?」
「うぐっ…」



台所に向かい、腕を捲り手を洗って
夕飯の続きを手伝おうとするクラピカをAは止めようとするが
クラピカが悪戯っぽくからかってきたので、結局
2人で作ることになった


台所の洗い場には底が焦げた鍋が転がっている。
クラピカはそれを見つけた



「何を作ろうとしていたんだ?」
「カレー…」



カレーだけで鍋を焦がすなんて聞いたことがない…と
クラピカは内心呆れて笑い、包丁を手にとって
早速切り途中の人参に取り掛かった


横ではAが焦げた鍋の底を磨いている



そんな彼女をクラピカはちらりと見れば、Aはそれに気づき
ニコリと微笑んだ



その瞬間、クラピカの中で何かがぷつりと切れ、
思わずAを抱きしめる







「クラピカ…?」


Aの首筋に顔を埋めた。
女性特有の良い香りがして、クラピカはより強く腕に力を込め抱き締める





「クラピカ、疲れた?」
「…少しこうさせて欲しい」




そのまま抱き締めた体制でいると、Aがそっと頭を撫でてきた



彼女を守る。
そう誓ったのはいつだっただろうか。
かなり昔のことだったが、今でもその気持ちは変わらない



だが、仕事が仕事なもので
Aに被害が及んでしまうことも、いつかはやって来るのだろう。


どんなことがあっても
もう大切な人を失ったりはしたくない。




クラピカとAは、幸せが続くようにと
そうして暫く抱きしめ合ったままでいた

歳の差なんて キルア→←君のために ヒソカ(リクエスト)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
52人がお気に入り
設定タグ:HUNTER×HUNTER , ハンターハンター , H×H   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

咲花月 - ゴン=フリークスの恋人設定を見たいです! (2020年3月16日 20時) (レス) id: 0afe77f0fc (このIDを非表示/違反報告)
湯花 - イルミ、見たいです! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 85323637f5 (このIDを非表示/違反報告)
千影 - イルミで、新婚という設定でお願いします! (2018年1月24日 22時) (レス) id: 6a10e66d36 (このIDを非表示/違反報告)
クラピカ - クロロの「大切なものも守れない」で涙腺崩壊....めっちゃ泣きました...!キュンキュンするのもあるし、泣けるのもある、笑えるのもある!最高の短編小説です!まさに理想! (2018年1月3日 7時) (レス) id: 423cdf7227 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - クロロの消えた足跡の続きがすごく気になって仕方が無いですw主人公が誰に殺されたのか?もすごく気になってしまいました (2017年8月11日 23時) (レス) id: 62074102ab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こんぶ豆 | 作成日時:2017年4月16日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。