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気づかないでいて。 シャルナーク ページ5

電話越しではなく、久しぶりにシャルと対面することになった


喫茶店に寄ることになり
シャルも私も珈琲を頼んで、他愛のない話をしていた

すると先程突然
シャルの好きな女性が振り向いてくれない、ということについて相談を持ちかけて来たのだ。



なんだか意外すぎて釈然としない。
その話になった途端シャルは声のトーンをいつもよりあげて生き生きとし始めたのだ。
どうしてお前の恋愛話に付き合わなければいけないんだお前は乙女か。と腹が立ってくる



「で、その子が振り向いてくれないのがどうしてか意見を聞きたいんだよね」
「…んー。顔と体のバランスとか」
「…それ、本気で言ってる?」



私は珈琲をすすり飲みながら上の空で答える。
どうやら返答が気に入らなかったらしく、シャルは眉を吊り上げた。
ああ、怒ってもハンサムだな、憎たらしい。



「だって童顔なのに筋肉とか、なんか変」
「それってAが思ってること?」
「いや私は別に。客観的に見たらそうかなって」
「ふーん…」



シャルは顎に手をやって何やら考え込んでいるようだ。
まだこの話続ける気なのだろうか。
私は早くこの話を切り上げたい一心だった。


するとシャルはこちらの顔をジロジロと見ながら言った



「成る程ね。Aって細身の男が好きなのか」
「何故そうなる。私は別に…っていうか、この話もうやめよ」
「え、それは困る。俺まだAに聞きたいことあるし」



どうしてお前の恋愛話を私の意見踏まえて聞かなきゃならんのだ。
そもそも問題は、お前の好きな女がどんなタイプが好きかだろうが。
私に聞いたって意味がないだろ。




先程から何故シャルはしつこく私に意見を求めてくるのか。


1つの仮想が頭にふっと浮かんだ。いや、まさか。




「もしかしてシャルの好きな子って、私だったりして」
「うん、そうだよ」



衝撃が走る。

何故この流れでそうなるんだ。
まさかシャルがこんなベタな展開で引っ掛けてくるなんて



「で、返事は?」
「…えと」
「良かったら、今夜どう?」



その言葉に私は思わず席を立ち上り
そのままレシートを掴んで、レジで自分の分の会計を済ませた。


そのまま逃げるように店から飛び出す。



店からでるとき、面白そうに笑うシャルの顔が先程見えた。
あの見透かしたような態度に引き込まれてしまう己が憎い。



それに、満更でもない自分もいるようだ。




そんな自分の気持ちに気がつかないよう、歩くスピードを早めたのだった。

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作品ジャンル:アニメ
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作者名:こんぶ豆 | 作成日時:2017年4月16日 9時

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