東卍にイタい厨二病がいた件について。

参の刻 ページ4

side万次郎

『でぃすてにーって、何だっけ？』

タケミっちと出会ったあと、俺らはバイクを走らせていた。

昨日メールでいきなり明日一緒に走って欲しいと言われ、ダテちゃんとケンチンと一緒にバイクを走らせて公園に行った矢先に出会ったのが、タケミっちだった。

普段ダテちゃんはそんなに人を紹介したがらない。そんなダテちゃんにとって、タケミっちはよほど惹かれる存在だったんだと思う。
だからこそ、タケミっちの事をもっと知りたい。

「運命、じゃねーか？ダテ前言ってたろ」

「その通りだドラケン。あやつはもしかすれば、この混沌の世界に変革をもたらす存在になるかもしれん」

ダテちゃんこと菅原Aの使う言語は未だに分からないものが多い。
てかダテちゃん、よく難しそうな言葉スラスラ出てくるよな。ソウル(今は何となく意味は分かる)とかでぃすてにー(運命、らしい)とか。

『東卍にも影響を与えるかもしれねーって言いてえの？でも流石に考えが早くね？』

「フ、我が邪気眼は内に秘めたる力を見通すことさえ容易い………あやつには眠れる獅子の如く大きな力が眠っている。
あまり分からないのであれば、タケミっちを試してみるのも手ではないか？」

『勿論、そのつもり。明日タケミっちん学校行こうと思ってる。一緒に行こうぜ』

ダテちゃんの情報だと、溝中らしい。

「ったく、わかったよ」

「……すまないが俺は力を隠すために学び舎(ディストピア)へと通わなければならない。また教えてくれ」

『ありがとケンチン！ダテちゃんは相変わらず真面目だなー。１日くらい良いんじゃねえの？』

ケンチンや俺はよく学校を抜け出したりするけど、ダテちゃんは未だに学校をサボった事が無い。
力を隠すため、なんていつものノリで返されるから細かいことは謎のまんまだけど、ダテちゃんは多分真面目なんだろう。

「その１日の誘惑はやがて地獄への片道切符へと変わる。俺はまだ人間世界にいる予定だからな」

「相変わらず優等生だな。」

「堕天使はこうでなければ人間世界でやっていけないのだよ。人間世界は複雑で禍々しいからな」



……………………多分。
本当は真面目。




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お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、Aくんがダテというあだ名なのは堕天使の部分から来ています。

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