拾陸の刻 ページ17
sideなし
「逃げるぞパー!!」
「………ごめんマイキー……俺、自首する」
涙を流しながらそう告げるパーちん。
パトカーの音はもうすぐそこまで来ている。
「マイキー、もう時間が無い!俺達まであやつらに見つかれば、誰も望まない未来になるぞ!!」
Aはそう叫ぶと、マイキーを軽々と抱き走り出した。
「パー!!」
最後までそう叫ぶも、Aは悔しそうに唇を噛み、倉庫を後にした。
そのまま倉庫から離れた住宅街の通りまで逃げる。
けたたましいサイレンとざわめきが支配していた先程の空間とは違い、静かな空間になっている。
と、殴られた傷が傷んだのか体力が底をついたのか、武道が気を失って倒れそうになる。
直前でAが腕を持って支え、それに合わせ走っていたマイキーらも足を止める。
「タケミっち!?」
「これは……恐らく怪我と熱中症だな。このような炎天下でろくに手当もしないまま走ったとなれば妥当か……。
俺が病院へ連れて行く。貴様らは体を休めろ」
「……了解。」
ドラケンが携帯電話を取り出し誰かと話し始める。
Aは一番近くの病院が何処だったかを考え始める。
「マイキー、ドラケン。
東京卍會の上に立っていることを、忘れるなよ」
Aの眼はいつになく真剣だった。
まるでこれから二人が何か問題を起こすことを見据えるように、低く重く告げられた。
「………分かってる」
「……」
あまり良い返事が返ってきたとはいえないな……と考えながらも、症状は軽いうちに。武道を病院へと運んでいった。
___________
side武道
目が覚めたとき、そこは病院だった。
確か、あの時俺は倒れて__。
「目覚めたか、タケミっちよ」
『ダテ君!?それにエマちゃんまで……』
「貴様が逃走の最中だというのに無様に倒れたからな。人間どもが回復を行う病院とやらの偵察も兼ねてだ」
どうやらダテ君が運んでくれていたらしい。
そういやマイキー君達はあの後どうなったんだ……?
『マイキー君は?ドラケン君は?皆無事なんですか!?』
「……それが……マイキーとドラケンが喧嘩始めちゃって……」
まさか、それって………
「大方予想はつくが、パーの事だろうな。恐らく出所させるか入ってもらうかの二つだろう。
純黒の堕天使の忠告を無視するとは、いい度胸をしている」
「今はそんな事言ってる場合じゃないよダテちゃん!東卍が二つに割れちゃって、皆争ってるんだよ……!?」
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皇 - コメント失礼します!すごく面白いです!話の内容もわかりやすくて、自分の好みでした!このような面白い作品をつくってくださりありがとう御座いますm(_ _)mこれからも応援しています! (2022年1月20日 21時) (レス) id: 1473541b99 (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - 続編おめでとうございます!続編楽しみに待ってます! (2022年1月19日 20時) (レス) @page43 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - すごく面白いですww厨二病主人公大好きなのでこの小説を作ってくださりありがとうございます!更新頑張ってください!応援しています\\\\٩( 'ω' )و //// (2022年1月14日 16時) (レス) @page38 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - ダテちゃん可愛いww (2022年1月13日 19時) (レス) @page3 id: 3fca84560f (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - っっっ…ブフォwww!いやもう笑う要素ありすぎて…w主視点ダメだこれ…www (2021年12月22日 16時) (レス) @page19 id: aa46f024f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白崎 | 作成日時:2021年10月24日 11時