SODA LOLLIPOP

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「そうでしょうか？


桑田も高杢も、安保も
吹奏楽部に入りました。


みんな変わろうとしてるんです」



「青島達も吹奏楽部に入れて
面倒を見ると仰るんですか？」


そんなの出来るわけがないと言うように
半笑いする教頭



「俺は入んねえよ


音楽なんか興味ねえ」





そう言う裕人の顔は
本当にそう思っているのかもわからない

ただ、無表情なだけ





「分かりました



こうなった以上教育委員会が黙ってるはずがありませんから

ここは私が預かります

いいですね？


君達も、
結果が出るまではちゃんと学校に来なさい」



校長先生の言葉で
取り敢えず今回の事はお開きとなった。









警察署の外に出ると向こうから圭太が走って来る





「おいお前遅えしィ！」

「悪い


つかお前らひでえな…」



圭太も蓮を見ると予想外の怪我の多さにびっくりしているようで

そんな圭太に構わず帰ろうとする２人に声を掛ける





「助けてくれてありがとう
裕人も
蓮も…」



何も言わずに少し笑う裕人と蓮
助けてもらったのに何だか近づいちゃいけない気がして
消毒しようとしても、『大丈夫だから』と言われてしまった




それでも
呼び止めたいのに、
何故かそれが出来ない





どうしてあの時
殴られっぱなしだったの？



聞きたい事も
いざ口に出そうとしても
喉の所で突っかかる







「おい、青島！木藤良！
お前達もこいつらと一緒に吹奏楽やればいいじゃないか」


樋熊先生が誘っても案の定何も答えない






「おい、」

「やめとけ
…無理に誘ったって無駄だよ」

「アイツは手だけじゃなくて心臓にもケガしてるし、」

「でもアイツらが音楽に興味ないわけないんだよ」




「だったらお前らが本気で吹奏楽に打ち込んでるって所を
彼奴らに見せてやったらいいじゃないか」






先生の一言に
俄然やる気を見せる3人


……やる気のある所、か



自分は音楽に詳しいわけでもないから
専門的にアドバイスをしてあげる事も出来ないけど

私が裕人と蓮の居場所を
作ってあげられたらな……






「そうだ有馬
明日の昼休みに、音楽室にみんな集めてくれ」

「はあ、何するんですか？」




「………それは明日のお楽しみ」

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