SODA LOLLIPOP

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「本当馬鹿馬鹿しいよなアイツ！」

「だしィ！だしィ！
もうブワーッ！ガッシャーン！！ドッカーーン、おじいちゃんポカーン」

「ポカーンって笑何だよ笑」





教室に戻ってきた桑田達が先程までの出来事を少し興奮気味に話す






裕人が見上げた先の青い空


Aの少し淋しそうに僕を見つめる顔





それを見てみぬふりをする自分の滑稽さ

思い出せば堪らず乾いた笑いが口元から溢れる





「……俺さあ、一瞬マジでやんのかと思ったわ」





安保の一言でそれまでわいわいやっていた2人の声が止む

どうやら裕人の顔を伺っているらしい







安保は分かっているのか

それとも気付いていないのか

構わず続ける





「…だってさ！アイツ本気だったろ




…だから、もしかしたら、さ」






裕人が何かを発するまでの時間に


僕達に沈黙が流れる









「………ラッパ吹いて、夢が見れるわけねえだろ」



裕人の言葉に安保の顔に段々と影が落ちる









「安保は？興味持っちゃったの？」






そんなの安保の顔を見れば答えなんて分かりきってる


自分の言葉で安保がどう答えるのかも

全部分かった上で問いかける






「っいやいや、俺は別に、」

「…今更！新しい世界、ってなあ？」

「新世界ならもう行ってるしィ」

「それ、ジャンソーな！！」





「っじゃあ、行くか！」


裕人が鞄を持って立ち上がる

掛け声でさっきまでの妙な空気も消え去った









これで良かったと思えるまで


自分が滑稽に見えるとしても



全部上手くいくなら




何度だって目を瞑ってやる









胸が痛むとしても、ね

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