君の隣に 4【東リベ×呪術廻戦】 (ページ31)

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医者の話ページ31

それから10分後、ドラケンが到着した。

その直ぐ後に傑もやって来た。

「傑……どうしてここが？」

「Aが検査している間に傑から連絡が来たんだ」と硝子が答える。

「エマちゃんに付けていた呪霊に異変が起こったことは直ぐ分かったからね。既に任務自体は終わっていたから文字通り飛んで来たよ」

ということは呪霊操縦でここまで来たのだろう。

「あまり良くない状況みたいだね…」

「うん。……………防げなかった。折角傑が呪霊まで貸してくれたのに………」

俯くと私の頭にポンッと大きな手が乗せられる。

「今は手術が無事成功することを祈るしかねぇな」

「おや？悟にしてはまともなこと言うじゃないか」

「あ？」

「こら、ここで喧嘩しない」

悟と傑の言い間を硝子が止める。

暫く待っていると手術中のランプが消えて先生たちが出てきた。

「佐野エマさんのご家族の方はいらっしゃいますか？」

側にいた看護師に呼ばれて私とマイキーが前に出る。

「エマは！？」と口を開く私たちに「落ち着いてください。手術は終了しましたよ」と答える。

「先生からお話があります」

＊＊＊＊＊

「………それは、どういう事ですか……………手術は……成功したんじゃ…………？」

医師から聞かされた話に私は戸惑いながら震える声で聞き返した。

「ですから、術後経過を見ないと何とも言えません。あくまで可能性のお話です」

「エマが、……………もう目を覚まさないかもしれないってことですか………？」

「まだ何とも言えませんが、植物状態になる可能性が極めて高い。もしも目を覚ましたとしても大きな後遺症が残るでしょう」

そこから先の話はよく覚えていない。

後日、改めて検査をしてそこで判断がつく、とだけ言われたことを覚えている。

診察室から出てきた私たちは、突きつけられた結果に愕然としていた。

「A……？マイキー……？…………医者は何て！？」

私たちの様子にドラケンが窺うように問いかけてくる。

「……エマが、……………植物状態になるかもって、……それが大丈夫でも後遺症が残るって………」

私が答えるとみんながざわつく。

放心状態のマイキーをドラケンが「ちょっとツラ貸せ」と外に連れ出した。

タケミっちがその後を追って行く姿を私はボーっと眺める。