先客 ページ24
エマとマイキーの朝食を待って、私たちは真にぃのお墓へ向かう。
「墓参りに着いてくるなんて、お前ら変わってんなー」
マイキーの言葉に悟が「あ?」と首を捻る。
「……あぁ。まぁ、目的はAの家に遊びに行く事だったからな」
まぁ、本当はエマの護衛なんだけど。と心の中で付け足す。
昨日、事前に見たエマの未来予測ではやはりエマはバイクの後ろに乗った稀咲に殴られていた。
そして、その先の未来を見ようとすると、途中で不鮮明になって途中で途切れるのだ。
未来予測が途切れると言うことは不確定要素が多いということ。
もしかすると悟や硝子が私に着いてきてくれたことで、私の見た未来予知や未来予測とは少し未来が変わってきている可能性がある。
小まめにエマの未来を覗きたいところだけれど、見すぎると呪力の使いすぎで、いざというときに動けなくなる可能性もある。
だから術式は慎重に使う必要があった。
見える未来が薄暗くなっていないことを考慮するとエマはしなない、若しくはまだその未来は数時間先に起こることのようだ。
けれど、エマが大怪我をする未来に変わりはない。
気を引き締めないと。
「A、なんか悩みでもあるの?」
突然、エマが尋ねてくる。
「え?…何で?」
「だって、さっきから難しい顔で黙ってるでしょ?そういう時のAって、いつも考え事してるから」
何処か心配そうなエマ。
そんな彼女の側には傑が付けてくれた小型の呪霊がスイスイと泳ぐようにエマの後を付いてきている。
流石は妹と言うべきか。
姉の私のことよく見ている証拠だ。
「大丈夫。呪術のことでちょっとね」
そう誤魔化して、歩いていくと目的地に到着した。
真にぃのお墓の前へぞろぞろと一列に並んで進んでいると、言い争うような声がして先客がいることに気が付く。
「お墓の前で喧嘩するなんて信じらんない……」
呟いたとき、懐かしい声が耳に届いた。
「離せよ…オレは兄貴の墓参りに来ただけだ」
そこには東卍の特効服がを着た人物が二人、そして見慣れない特効服に身を包む人物が一人いた。
「ちょっと…!イヌピーくん!」と仲裁に入るタケミっちの声。
「九井が手に入った今…テメェにはキョーミねぇよ、乾」
そう呟いた人物はイヌピーに胸ぐらを捕まれながらも澄ました顔をしていた。
「やめとけ、イヌピー」
マイキーが一言声をかけると三人がこちらを振り向く。
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月見(プロフ) - 夜空ゆーたおさん» 楽しみに待っていてくださって、ありがとうございます(*^^*)先ほど1話更新しました! (2023年3月26日 8時) (レス) id: 9508b2817a (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2023年3月25日 2時) (レス) @page22 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2023年2月1日 20時